2004年5月1日(土)「しんぶん赤旗」
国営諫早湾干拓事業(長崎県)の中長期開門調査の早期実施を求めて、佐賀県有明海漁連の青年部組織は三十日、同湾の潮受け堤防北部排水門沖で、漁船二百隻を超える約八百人が抗議の海上デモをしました。
海上デモは、亀井農水相が同調査を実施しないという方針を固めたと報じられたため、「中長期開門調査をしなければ、有明海の再生はない」「三県漁連、三県議会あげての要望を無視するのか」と、抗議の行動を全国に示そうとおこなわれました。
北部排水門前の海上では横一線に連なる漁船団から、干拓事務所に向かって「宝の海を返せ」「開門調査を早期実施せよ」「水門を常時開放せよ」との唱和が繰り返されました。
海上で、亀井善之農水相あての要請書を、同干拓事務所職員に手渡しました。
海上デモに呼応して、北部排水門そばの陸上では、有明海再生をねがう市民が地元、長崎県だけでなく、佐賀県などからも集まり、国への抗議集会を開きました。
同干拓工事の差し止めを求める「よみがえれ有明訴訟」を支援する全国の会の鮫島千秋会長は「漁民と市民の共同をさらに広げ、開門調査の実施をかちとろう」と呼びかけました。
集会には、日本共産党の仁比そうへい参院比例代表候補、原口敏彦参院長崎選挙区候補らが参加し、漁民・市民を激励しました。