2004年4月29日(木)「しんぶん赤旗」
米兵が日本国内で犯した刑法犯について、在日米軍基地のある都県別の検挙数が明らかになりました(表)。沖縄での米海兵隊員による少女暴行事件の起きた一九九五年から二〇〇三年まで、全国の検挙総数七百四十件のうち沖縄が約半数の三百五十四件にのぼっています。
警察庁が日本共産党の赤嶺政賢議員に提出した資料によるもので、赤嶺氏が二十八日の衆院外務委員会で公表しました。
沖縄のほか検挙数が多いのは、佐世保基地のある長崎県が百二十三件、米軍基地の集中する神奈川県が百二十二件などとなっています。
年次別では、全国で百二十七件だった九五年から、九八年には四十八件まで減少しましたが、二〇〇二年に七十八件、二〇〇三年に百十八件と増加。沖縄も五十四件だった九五年から、九八年には十六件と減少したものの、二〇〇二年に四十件、二〇〇三年に七十四件と増えています。
赤嶺氏の指摘に、警察庁の知念良博審議官は「(検挙数の)最近の傾向は、全国でも沖縄でも増加している。たいへん遺憾だ」と認めました。
赤嶺氏は、日本政府が九五年の少女暴行事件後、米兵容疑者の取り扱いについて地位協定の「運用改善」で対応するとしてきたことをあげ、「いまの政府の姿勢では、米兵犯罪は防げない」と指摘し、地位協定の改定こそが必要だと強調しました。
青森 22
東京 44
神奈川 122
静岡 6
広島 9
山口 49
長崎 123
沖縄 354
その他 11
合計 740
(警察庁資料から赤嶺議員が作成)