2004年4月29日(木)「しんぶん赤旗」
日本共産党の志位和夫委員長を迎えた党演説会が二十八日、横浜市の横浜文化体育館で開かれ、約五千人が詰めかけました。同市の党組織だけでこの会場を使い演説会を開いたのは二十五年ぶり。演説会成功に向け、党組織は、医師会や看護協会など幅広い団体に参加を呼びかけ、地域の支部や後援会も、町内会長や商店会長などを訪問し、友人、知人に広く参加を呼びかけてきました。
志位委員長は、アメリカいいなり、大企業・財界の横暴という自民党政治の異常なゆがみをただす「日本改革」の方針について、内政・外交の諸問題にそくして縦横に語りました。
イラク問題で志位氏は、米国による軍事占領の大破たんの焦点として、ファルージャでの虐殺をとりあげました。
同市では、米国人殺害事件への報復として、米軍が無差別殺りくをくりかえし、六百人以上の市民が殺害されています。志位氏は、二十六日以降、米軍がファルージャだけでなく、中南部のナジャフでも殺りくを再開したことを厳しく批判。イラク国民が宗派の違いをこえて米軍に抗していると指摘し、「軍事占領をやめさせ、国連中心の枠組みにきりかえ、イラクの自主独立の国づくりを応援する努力こそ必要です」と訴えました。
年金問題で志位氏は、同日、衆院厚生労働委員会で自公両党が年金改悪案を強行採決したことを厳しく批判。政府案について、(1)十四年連続の保険料値上げによる年金の空洞化(2)一律15%の給付削減によって国民の生存権を侵害する(3)年金財源という口実で庶民増税、消費税増税に道を開く―の三つの大問題をていねいに解き明かし、「これが強行採決された大改悪案の正体です。衆院本会議、参院でのたたかいで廃案においこむために力をあわせましょう」と訴え、大きな拍手につつまれました。
演説会では、伊豆利彦横浜市立大学名誉教授が応援演説しました。
小池、はたの両議員も訴え 小池晃参院議員(比例代表候補)も、与党の年金改悪法案の強行採決に対して「断じて許すわけにはいかない。この怒りを参院選できっぱり示しましょう」と訴え、参院で全力をあげる決意を表明。はたの君枝参院議員(神奈川選挙区候補)は、横須賀基地への原子力空母配備の動きを批判するとともに、「憲法を守り、社会保障を予算の主役にというみなさんと同じ思いで、国会でたたかっている日本共産党を大きくしてください」と呼びかけました。
初めて党演説会に参加した我妻共子さん(51)=瀬谷区=は「わかりやすい訴えで力がわきました。共産党が伸びて暮らしやすい世の中にしてほしい」と話し、鶴見寺尾第二地区老人連合会会長の三浦光治さん(88)は「年金改悪の強行採決はほんとうにひどい。共産党に、いまの政治を改めてもらいたい」と期待を語りました。