2004年4月25日(日)「しんぶん赤旗」
小規模自治体の自立(自律)の道を探る、第三回「小さくても輝く自治体フォーラム」が二十四日、長野県原村で始まりました。二十五日まで開かれます。
前回を上回る二十三人の町村長が呼びかけ人となり、三十一人の町村長ら四百人以上が集まりました。自治の原点を学びたいと、大阪府からの団体参加もあり、町村合併押しつけのなか、自立に踏み出した自治体の経験などを交流しました。
池上洋通・自治体問題研究所主任研究員が「広がる『自立』への真剣な活動―市町村合併の全国的な状況について」と題し報告しました。「三位一体改革」の地方財源削減が都市部も直撃して「合併しても困難なのは同じ」との認識が広がるなど、合併が政府の思惑通りに進んでいないことを指摘。政府が都道府県を通じて合併を押しつけてくるなかで、知事に町村の「自立プラン」を示すなど、自立支援の立場に立つよう働きかけることが重要だと訴えました。
田中康夫・長野県知事が「コモンズからはじまる自治体ルネッサンス」と題して特別講演。小林三喜男・新潟県津南町長が、分野別自立推進チームで延べ二百回近い会議を開き、全職員で千件を超す事業を見直して「自律に向けた町づくり」中間報告を作成した経験を語りました。岡庭一雄・長野県阿智村村長、清水澄・原村村長がそれぞれの自立(律)プランのとりくみや住民対話の経験などを報告しました。