日本共産党

2004年4月24日(土)「しんぶん赤旗」

裁判員法案・刑訴法「改正」

衆院本会議で可決

日本共産党 刑訴法「改正」には反対


 国民が重大な刑事裁判に参加する裁判員制度に関する法案が二十三日午後、衆院本会議で全会一致で可決、参院に送付されました。同法案は今国会中に成立する運びで、五年後の二〇〇九年に施行される見通しです。

 容疑者を裁判にかける手続きを決める刑事訴訟法「改正」案については、日本共産党は現行の代用監獄制度の温存や検察手持ちの証拠の全面開示がないこと、「証拠の目的外使用の禁止」条項の修正等が十分でないとして反対。自民、公明、民主の賛成多数で可決しました。

 裁判員制度については、同日午前の衆院法務委員会で「政令または最高裁規則で裁判員制度の細目を定め、施行にあたっては守秘義務の範囲の明確化や裁判員にわかりやすい立証・説明等の工夫、制度の趣旨が十分に活(い)かされる運用となるよう、国会の論議を十分に踏まえること」「裁判員制度の趣旨や内容の周知に努める」とする付帯決議案を全会一致で採択。

 刑事訴訟法「改正」案についても、「政府は、最高裁、法務省、日本弁護士連合会による刑事手続きのあり方に関する協議を踏まえ、録画ないし録音による取り調べ状況の可視化、新たな捜査手法の導入を含め、捜査または公判の手続きに関する措置及び内容について検討し、裁判員制度施行までに実質的な論議が進展するよう期待する」とする付帯決議案を全会一致で採択しました。

 日本共産党は両法案の本会議採決にあたって、石井郁子党衆院議員団団長談話を発表しました。


 裁判員制度法案 選挙人名簿で無作為に抽出された二十歳以上の国民が殺人など重大な刑事裁判の審理に参加。原則として裁判官三人、裁判員六人の合議体で有罪や無罪の判断や量刑の決定を行います。理由なく欠席した場合は十万円以下の過料に処せられます。また、裁判員が事件関係者のプライバシーや有罪・無罪に関する個人の意見、数などの秘密を外部に漏らすと、「懲役六月以下または五十万円以下の罰金」が科されます。付則では法施行後、三年後に見直しを行います。


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