2004年4月21日(水)「しんぶん赤旗」
日本共産党の井上美代議員は二十日の参院厚生労働委員会で、日本歯科医師会(日歯)の臼田貞夫会長らの贈収賄事件の背景に、「公益法人である歯科医師会と政治団体である歯科医師連盟の一体となった資金集めがある」として、徹底した調査と指導を求めました。
井上氏は、歯科医師会と歯科医師連盟の「一体化」を表すものとして、北海道の歯科医師会が会員に送った領収書のコピーを提示しました。二〇〇三年度の歯科医師会費前期分五万円、日歯連盟会費三万三千円、北海道歯科医師会政治連盟会費一万円など合計十八万四千九百七十三円が一括して徴収されたことを示すものです。
井上氏は、厚労省がこの問題で指導を約束したものの、いっこうに改善されていないとして、「一体となった資金集めは根が深いものだ。徹底した調査をおこなうべきだ」と追及。坂口力厚生労働相は「調査して改善するよう努力する」と答えました。
井上氏は「厚生労働省と日歯・日歯連の関係は、特異なものだ」として、厚労省の幹部が日歯を頻繁に訪問している問題をとりあげました。「日歯広報」によると、同省の課長補佐以上の幹部が日歯会長を訪問した回数は、〇一年八月から十二月までに十五回、〇二年は十六回、〇三年は二十回で、三年弱で計五十回にものぼっています。
井上氏は「自分が監督する公益法人なのに、これでは御用聞きではないか」とのべ、日歯と厚労省の“癒着”について徹底した調査を求めました。