2004年4月20日(火)「しんぶん赤旗」
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米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)に代わる最新鋭の海上新基地建設にともなう、名護市辺野古沖でのボーリング調査について、那覇防衛施設局は十九日、初日の海上作業を「天候上の理由」を理由に延期。陸上での作業も、現地に詰めかけた多くの県民が抗議の声をあげるなか、中断に追い込まれました。
地元住民らは、作業強行を警戒して明け方から辺野古海岸に結集。施設局は午前五時すぎに資材などを積み込んだ車両を搬入し、資材置き場として使用する辺野古漁港内の一部にさくを設置する作業を始めたため、「自然破壊のボーリングはやめろ」「住民への説明会を開け」と、住民ら約百五十人の抗議が約四時間にわたって続きました。
現場海域では早朝から高波がおさまらず、施設局が午前七時すぎに「本日の海上での作業は中止する」と発表。しかし、陸上の資材置き場の設置作業を続ける意向を示したため、住民らはすべての作業中止を要求し、午前九時には陸上作業も中断しました。その後も施設局職員らが数回、陸上作業を再開しようとしたため、住民らが強く反発し、緊迫した状態が続いています。
午前中に開かれた抗議集会では、辺野古の命を守る会の金城祐治代表、名護市のヘリ基地反対協の安次富浩共同代表、沖縄県統一連の新垣繁信代表幹事らが次々と決意表明。住民らは、「辺野古の美しい海を埋め立て、人殺しの基地をつくることは絶対に許せない」と話し、岸壁での座り込みを続けました。