2004年4月18日(日)「しんぶん赤旗」
【パリ=浅田信幸】アイルランドのツーラモーアで開かれていた欧州連合(EU)の非公式外相理事会は十七日、イスラエル・パレスチナ紛争解決の唯一の道が昨年四月に公表された「和平行程表(ロードマップ)」にあるとする共同声明を発表しました。
中東和平にかんしてEUは、ブッシュ米政権が先日、パレスチナ・ガザ地区からのイスラエルの一方的撤収と引き換えに自治区ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地存続を認め、パレスチナ難民の帰還権放棄を迫る政策的転換を明らかにしたことに強い不満を表明。当事者間の合意によるもの以外、「国境に対するいかなる変更も認めない」との立場を明らかにしています。
EUのパッテン対外関係担当欧州委員は十七日、「中東和平のあらゆる合意はイスラエル・パレスチナ間の交渉による解決にもとづくべきだ。それはワシントンから浮かび上がったものとは全く異なる」と米国の姿勢を批判しました。