2004年4月4日(日)「しんぶん赤旗」
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東京電力元副社長で六年前の参院選で自民党から「財界代表」として比例区に立候補、当選した加納時男参院議員の陣営が、六月の参院選での再選めざし、今月三カ所で資金集めパーティーを開催、企業をとおして支持署名を要請するなど企業ぐるみの活動を強めています。
加納陣営は各企業に資金集めパーティー券の購入要請書や、一枚に十人の名前を書く支持署名用紙を送りつけています。
加納氏の出身企業である東京電力が活動の中心。東京電力から工事を受注するゼネコンの関係者は、「営業をとおして支持者署名を求めてきた。得意先だから断れない」と語ります。
パーティーの発起人・代表世話人には、日本経団連の今井敬名誉会長(新日鉄相談役名誉会長)、奥田碩会長はじめ、宮原賢次住友商事会長ら副会長十三人が名前を連ねています。
パーティーの出欠返信用紙には「貴社(団体)名」「役職」を記入するようになっており、企業間取引を意識する企業はことわりにくいようになっています。
パーティーの日程、名目、会場は、五日=「応援する会」(名古屋東急ホテル)、六日=「激励する会」(東京・経団連会館)、十二日=「大躍進パーティー」(都ホテル大阪)。いずれも会費二万円。
同議員は、昨年十二月にも、今井、奥田両氏ら財界首脳がズラリと参加して、「出版を祝う会」名目の資金集めパーティーを開催したばかりです。加納氏の資金管理団体「地球環境・エネルギー総合研究所」の政治資金収支報告書によると、二〇〇二年には、経団連会館などで五回のパーティーを開き、計二千五百八十九万円を集めました。
加納氏の政策秘書で、資金管理団体の会計責任者も務める西濱健二氏は、「(三カ所のほかにも)計画中。各企業にはできる範囲で支援・協力をお願いしている」と話しています。