2004年4月3日(土)「しんぶん赤旗」
有明海のノリ凶作・深刻な漁業被害の救済と農水省の諫早湾干拓事業の中止を求め、諫早干潟緊急救済東京事務所は二日夜、「有明海再生と諫早湾干拓のこれからを考える漁民・市民集会」を東京・豊島区内で開きました。
諫早湾干潟を「消失」させた潮受け堤防の「ギロチン閉め切り」から七年目をむかえる十四日の「干潟を守る日」2004全国キャンペーンの一環として企画したもの。
日本共産党の紙智子参院議員が参加し、「現地調査して被害の深刻さを痛感しました。みなさんと力をあわせてがんばりたい」と激励しました。
集いでは、佐賀地裁に提訴した干拓事業の差し止め裁判「よみがえれ! 有明海訴訟」原告の佐賀、熊本、長崎など各県の漁民や弁護団の代表や、有明海市民・漁民ネットワークなどの干潟保全にとりくむ市民団体スタッフら約七十人が参加。同日の公害等調整委員会・原因裁定委員会審問で証言した有明海沿岸の漁民四人が、諫早湾干拓がまねいた「有明海異変」による被害の深刻さを訴え、「国は工事を中止し、中長期開門調査を一刻も早く」と訴えました。
同訴訟弁護団の堀良一弁護士は、有明海の生き物の保全と干潟の重要性をスライドで紹介。訴訟の経緯や、原因裁定を公害等調整委員会にもとめてきた運動の意義を報告しました。