2004年4月1日(木)「しんぶん赤旗」
東京都教育委員会が、卒業式・入学式で「日の丸」「君が代」の強制をおこなっている問題で、都立校保護者らが三十一日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見しました。ニューヨーク・タイムズ、AP通信など各社から記者がつめかけました。
外国人記者から「愛国心を強制する教育がおこなわれているのか?」などの質問が出されました。
会見では、保護者らが強制の実態を訴えました。
在日中国人二世の女性の都立高校に通う二女は、祖父母から植民地時代に苦しんだ話を聞いて、小中の卒業式で「君が代」斉唱の際、起立しませんでした。女性は「先日の卒業式で『自分が立たなければ先生が処分されるのだろうか』と心を痛めていました。この国には、いろんな国の人が住んでいます。一人ひとりの思いを大切にする社会であってほしい」と語りました。
丸浜江里子さんは「これほどまでの強制が国際的な常識なのか? 特派員のみなさんに聞いていただきたいと思いました」と訴えました。
アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルのマーティン・ファクラーさん(37)は「子どものころ国歌を歌う時、国籍が違う子どもや先生が起立しないこともありました。一人ひとりに自分で決める権利があります。『起立しろ』と強制的にやらせるのはやりすぎだと思います」と感想を話しました。