2004年4月1日(木)「しんぶん赤旗」
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国土交通省の松野仁住宅局長は三十一日の衆院国土交通委員会で、ビルなどの自動回転ドアの事故について報告させる体制をとっていくことを初めて明らかにしました。
これは、日本共産党の穀田恵二議員が、東京・港区の「六本木ヒルズ森タワー」で男児が自動回転ドアに挟まれ死亡した事故について、「ガイドラインの作成、建築基準法の改正などを早急にやることは当然なことだが、こういう建造物にかかわる事故については報告させる、最低限そういうしくみを作るべきだ」との追及に答えたものです。
松野局長は「事故原因について建築物の構造あるいは設備の状況という観点から分析を行う体制を整備することは、ご指摘の通り重要なこと」と述べ、事故情報をとれる体制をつくっていく考えをのべました。
穀田氏は、「問題は効率化を最優先にし、安全を軽視したことにある。企業にも安全を最優先するという社会的責任があるし、これを守らせることが行政の責務だ」と指摘。「こういう超高層ビルには回転ドアだけでなく、思いもよらぬ事故が発生する危険がはらんでいる。そういう角度から安全問題について一から見直す必要がある」と強調しました。