2004年3月30日(火)「しんぶん赤旗」
北海道警の不正経理をめぐる衆院内閣委員会の意見聴取が二十九日、札幌市内のホテルでおこなわれ、不正を告発した原田宏二元道警釧路方面本部長が四百人の警察幹部接待リストの提出を含め、国会の証人喚問に応じる意向を改めて強調しました。
各党は、原田氏はじめ、芦刈勝治道警本部長、佐野文男道公安委員会委員長の三氏から意見を聴取。日本共産党からは吉井英勝議員が質問しました。
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原田氏は吉井議員の質問にたいし、「法律にもとづく正規のものであれば、国会に参考人でも証人でも出席する。四百人以上の接待をおこなったリストも提出する」と明言。また道警が発表した旭川中央署の不正経理疑惑にかかわる中間報告について「会計担当や現場の人たちの気持ちを逆なでするもの」と批判し、「百五十人体制で内部調査するより、早く道民に謝罪し出直してほしい」と強調しました。
吉井議員は、芦刈道警本部長にたいし「問題となっている旭川中央署の二カ月分(九五年七月と九七年九月)だけが裏金づくりの不正で、その他の月に不正はないのか」と質問。芦刈本部長は「それ(二カ月)以外の月も不適切だったと推認できる」と回答しました。
また、同本部長は、昨年の十二月議会で党道議団が示した内部資料の受け取りを拒否したことについて「当初、適切に執行されているという立場で対応したが、見通しが不十分で結果として受け取り拒否は間違っていた」と誤りを認めました。
佐野公安委員長は意見陳述で「道警の構造上、システムにメスをいれないとだめだ」と強調しました。
意見聴取後、ホテル内で会見した同委員会の山本公一委員長(自民)は原田氏が国会での証言に応じるといっているにもかかわらず「国会での参考人招致は考えていない。この意見聴取がそれにかわるもの」と参考人招致を否定する姿勢を示しました。