2004年3月25日(木)「しんぶん赤旗」
北海道議会は最終日の二十四日、道警裏金疑惑解明に欠かせないとして日本共産党と民主党がそれぞれ提案していた百条委員会設置を求める決議案を、自民党、公明党、フロンティアの三党派が反対し、否決しました。
自民党などの否決理由は「道が特別監査を、道警が全道調査を実施するとしており、それを見守る」というもの。
決議案の説明に立った日本共産党の大橋晃道議団長は、道警の「中間報告」が「解明」とはほど遠いものだとし、「これ以上解明を進めるためには、百条委以外にない」と指摘。実名証言した二人の元道警幹部が百条委でなら証言や資料提出をおこなうと明言していること、偽証を許さない強大な権限を持った百条委設置が不可欠だと強調。設置先延ばしは「真相解明にフタをし幕引きに手を貸すものという声が出るのも当然だ」と、設置を強く求めました。
賛成討論で真下紀子道議は、道議会が本気で真相解明をするのか、さっさと幕を引く無責任な態度を取るのか、道民が注目していると指摘。「二人の元幹部が知っていることをすべて話すと言うのに、自民、公明、フロンティアの人たちは、なぜそれを拒むのか」ときびしく批判しました。
道警裏金疑惑にたいして道内では「徹底解明せよ」を求める声が渦巻き、二十四日付「北海道新聞」調査では、道警疑惑に「関心がある」が91%に、道警は「自浄能力なし」と見ている人は56%に達しています。
採決で日本共産党道議団は民主党提案に賛成しましたが、民主党は共産党提案に反対しました。