2004年3月24日(水)「しんぶん赤旗」
四月一日から値札などが消費税込みの「総額表示」になります。“値上がり感”を嫌う大手小売企業などが優越的地位を利用し、代金引き下げ要求など下請け事業者に不当な負担を求める事例が発生していたことが、中小企業庁がおこなった下請代金法にもとづく調査でわかりました。
調査は、大規模小売企業の仕様でプライベートブランド商品などの製造を中小製造業者に委託する下請け取引に関し、二月上旬に下請け事業者一千社に調査票を送り、中旬に回収したもの。回答は二百七十二社(回答率27・2%)です。
一方的な下請け代金引き下げ要求「あり」が十七社(6・3%)ありました。また、内税化(総額表示化)に伴う価格の端数切り捨て要求「あり」が十九社(7・0%)、発注システム変更にかかわる経費の一方的負担要求「あり」は三十九社(14・3%)、値札変更に伴う経費の一方的負担「あり」五十七社(21・0%)、値札付け替えなどで従業員の一方的な派遣要求「あり」十一社(4・0%)、その他優越的地位利用の不当要請「あり」が十六社(5・9%)でした。
公正取引委員会の調査でも、納入業者の17・5%が納入価格の引き下げを迫られていたことが分かっています。
一方的な下請け代金引き下げ「あり」 17社( 6.3%)
内税化に伴う端数切り捨て「あり」 19社( 7.0%)
システム変更にかかわる経費を一方的に負担「あり」39社(14.3%)
値札変更などに伴う経費を一方的に負担「あり」 57社(21.0%)
従業員の一方的な派遣「あり」 11社( 4.0%)
その他、優越的地位を利用しての不当要請「あり」 16社( 5.9%)
(以上、重複回答あり)