日本共産党

2004年3月22日(月)「しんぶん赤旗」

自民・民主

「二大政党」で国会はいま

首相や自民幹部「民主の協力に感謝」


 自民、民主両党は十八日の国対委員長会談で、年金改悪法案や道路民営化関連法案を二〇〇四年度予算案成立後に審議入りすることで合意しました。自民、民主両党間で審議日程が次々決まっていく姿が今国会で目立っています。


 「これだけ大きな内外の問題があったにもかかわらず、審議が順調に進んだ。協力に感謝したい」(小泉純一郎首相)、「民主党から予算案の組み替え要求もなかった。審議の協力に感謝する」(自民党・中川秀直国対委員長)――政府・与党内から民主党への“感謝”の声が聞かれます。

「場外協議」で手打ち

 「二大政党」の影は国会運営にも反映。自民、民主両党の筆頭理事間で法案の取り扱いや審議日程などが事前に調整され、正規の委員会・理事会外で手打ちをする「場外協議」もあります。審議入りしたその日のうちに採決することも少なくありません。

 政府予算案の組み替え動議を提出したのは日本共産党だけ。民主党は「二大政党の時代では対案を示して議論する時代に入った」(枝野幸男政調会長、三日の記者会見)などとして、自民、公明、社民各党とともに動議に反対し、政府予算案はすんなり衆院を通過しました。

 参院の予算案審議では「いつもよ り少し早めに(質問を)せいと内々の指示もある」(民主党の辻泰弘議員)と前置きして質問をする場面も。有事関連法案についても「(民主党が求める)緊急事態基本法が確約できる状況なら、審議のやり方には柔軟に対応することはありうる」(野田佳彦国対委員長、十日の記者会見)としています。政府・与党に痛手にならず、審議がスムーズにいくからこそ民主党は“感謝”されているわけです。

中身より時間で評価

 民主党も同じ考えです。「(衆院で)開催日数十八日間、総質疑時間数九十四時間二十分というのはこの五年間のうちの最高記録になった。徹底審議はできた」(野田国対委員長、五日の記者会見)と、審議の中身よりも時間で評価。これには記者会見で「日数、時間は過去最高でも全体にスムーズに淡々としていたように感じるが」と質問がでるほどです。


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