2004年3月20日(土)「しんぶん赤旗」
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警察の裏金づくりは犯罪だ――。日本共産党の吉川春子議員は十九日の参院予算委員会で、北海道警や静岡県警などで発覚したニセ領収書やカラ出張による裏金づくりは犯罪に当たると指摘し、捜査当局に捜査をせまりました。
このなかで、吉川議員は北海道警も静岡県警も架空領収書やカラ出張を行っていたことは認めていることを指摘。(1)会計課と署員がぐるになって架空の領収書を作り、公金をプールした場合、横領罪に当たるのではないか(2)公務員がカラ出張の旅費を請求し、会計課をだまして公金を受領すれば詐欺罪に当たるのではないか――と追及しました。
これにたいし法務省の樋渡利秋刑事局長は「一般論としては」としながらも、業務上横領罪、詐欺、私文書偽造などが成り立つと答弁しました。
小野清子国家公安委員長は、道警の裏金については「公安委員会の指示で、内部調査をしており、犯罪に当たるかどうかはその結果を見てから」と答え、静岡県警については「カラ出張はのべ九百七十人にのぼる」としながらも、「現段階では組織的な裏金と判明していない」などとのべました。
吉川議員はさらに、裏金づくりは全国で行われており、警察庁が全国調査をするよう求め、検察庁としても捜査に乗り出すべきだと迫りました。
野沢太三法相は「刑事事件として取り上げるべきものがあれば適切に対処する」と答弁しました。