2004年3月16日(火)「しんぶん赤旗」
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十五日の参院予算委員会で日本共産党の紙智子議員は、日本医師会が参院選で支援する自民党比例代表候補と落語家・立川談志氏の対談形式の全面新聞広告を二回にわたって全国紙に掲載した問題を取り上げ、「選挙の事前運動まがいの広告を出すことは望ましくない」と批判しました。
問題の日本医師会の広告は「朝日」二月二十五日、三月九日付掲載で自民党候補の西島英利氏を全身写真も使って押し出した内容です。「精神科医」「日本医師会常任理事」と紹介されていますが、自民党ホームページの「選挙情報」の公認候補者紹介とリンクしている西島氏のホームページでは、「朝日」の対談広告を使ったコラムが掲載されています。
紙氏は「莫大(ばくだい)な広告料を使い、選挙を数カ月後に控えて医師会が組織内候補の全面広告を掲載するのは売名行為であり、公選法に抵触するのではないか」と指摘。医師会が特定候補の選挙活動をすることについて「本来なら政治連盟が行うような支出はしてはいけない」(〇一年六月、厚労省医政局長)とした答弁も引いて、医師会と政治連盟との一体化問題とともに、事前運動まがいの実態を調査すべきだと主張しました。
坂口力厚労相は「主としてあいさつを目的とする候補者の新聞広告は禁止されているが、今回の意見広告はこれに該当しない」としながら、「行き過ぎた点があるということであれば注意する」と答弁しました。