日本共産党

2004年3月13日(土)「しんぶん赤旗」

住友軽金属

劣悪勤務で死亡事故

参院予算委八田議員 厚労省に是正求める


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質問する八田ひろ子議員=12日、参院予算委

 日本共産党の八田ひろ子議員は十二日の参院予算委員会で、住友軽金属名古屋製造所で四十度にのぼる高温のなか、十時間をこえる長時間労働が行われ死亡・労災事故が多発している問題をとりあげ、ただちに是正・規制するよう求めました。

 同製造所では、十三時間の昼勤が三日、十一時間の夜勤が三日続く勤務サイクルで、二〇〇〇年から今年二月までに七十件の労災事故があり四人が死亡、他に在職死亡が七人出ています。

 八田氏は「熱中症で倒れる労働者も毎年出ている。原因は高温の中での長時間労働だ。熱中症の予防対策として温湿度の基準値を定めるべきだ」とただしました。

 松崎朗労働基準局長は、「具体的な基準はない」と答弁。八田氏は中央労働災害防止協会が熱中症予防の指針にWBGT(湿球黒球温度=人体の熱収支に影響の大きい湿度、輻射熱、気温の三つを取り入れた指標)値を掲げていることをあげ、「指針も基準もつくらないのはおかしい。WBGTにもとづいて規制すべきだ」と迫りました。

 坂口力厚労相は「常時高いのは体にかなり影響するので、検討したい」と答えました。

 八田氏は、「朝、昼、夕三食を会社で食べる」など残業を見込んで二十四時間、昼夜二交代で操業を続ける異常な実態を示し、「残業は臨時的で必要最小限にしなければならないという労基法の精神に反する」と強調。

 九三年に三千百七十七人いた労働者を四割も減らした結果、有給休暇もわずか七、八日しかとれないと述べ、指導を求めました。坂口厚労相は「労使で話し合って決めていただくのが先決」と企業まかせの答弁に終始。八田氏は「有給休暇も取れず過労死さえ生む長時間労働者がいる一方で失業者が増えている。労働基準法の精神で改善する必要がある」と強調しました。


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