2004年3月13日(土)「しんぶん赤旗」
|
日本共産党東京都委員会は十二日、志位和夫委員長を迎えて参院選勝利をめざす全都職場支部と労働者後援会の総決起集会を東京・千代田区の日比谷公会堂で開き、約千八百人の労働者党員、後援会員が参加しました。同種の集会としては、この間にない規模です。
小池晃参院議員(比例代表候補)、今村順一郎東京選挙区候補が必勝の決意をのべました。会場から何度も「そうだ」の声があがり、「首都の労働者の底力で東京を変え日本を変えよう」の熱気にあふれました。
若林義春都委員長は、今度の参院選ほど職場支部と後援会の総決起を求めている政治戦はないと強調。新しい党綱領・大会決定を学び、比例代表での小池候補など五議席絶対確保と、東京選挙区での今村候補の勝利に向け、「全国は一つ」「東京は一つ」の立場で、宣伝、対話・支持拡大と、「しんぶん赤旗」読者三割増、党員拡大にただちにとりくもうと訴えました。また、イラク反戦3・20国際共同行動への参加と、国公法弾圧・堀越事件で堀越明男さんの起訴取り下げ、無罪を勝ち取るたたかいへの協力を呼びかけました。
二人の職場支部代表と千葉一成千代田地区副委員長が発言。「つながり名簿をつくり、思いきって購読を呼びかけているところで、大きな変化が生まれている」など読者三割増をめざす「赤旗」拡大、対話・支持拡大で前進した経験を紹介すると、大きな拍手がおこりました。
参加した大手産業機器メーカーの男性労働者(58)は「職場は厳しい状況だが、展望を大きく持ち働きかけていくことで、状況が開かれる」と感想を語りました。
志位委員長は、日本共産党が先の党大会で新しい綱領と参院選の前進をめざす方針を決め、「新たな活力をえて、元気に新たな前進を開始しています」として、「しんぶん赤旗」読者三割増の運動の到達点、この間の中間地方選挙での前進などについて報告。「この三月に選挙勝利・党勢拡大の運動を本格的に前進の軌道にのせるカギは、この運動を文字通りの“全党・全後援会の運動”にしていくことにあります」とのべ、「東京の職場支部・後援会が東京と全国をひっぱる大きな力を発揮してほしい」と訴えました。
党の前進のなかで、逆流もあるとして「赤旗」号外を配布した労働者を逮捕するという不当弾圧について、「起訴取り下げと無罪のためにたたかおう」とよびかけました。そして、弾圧の根拠としている国家公務員法は、占領軍が起草し、押し付けた遺物にほかならないこと、しかも、同法をもってしても休日に居住地で、一市民としておこなった活動を「犯罪」としてあつかうのは不可能であるとのべ、「これは共産党への攻撃にとどまらず、憲法と民主主義への挑戦であり、党派を超えた共同をつくることが大切です。同時に、共産党の前進を恐れたもので、党の前進という断固たる回答をつきつけよう」とよびかけました。
志位委員長は、このあと、「参院選挙で前進と勝利をつかむ条件はあるか」と問いかけ、総選挙後、「二大政党」といわれる勢力のイラク派兵・憲法問題や年金大改悪などについての対応が、「責任のないだらしないものとなっている」ことをくわしく解明。「どの問題でも責任ある姿勢を貫く日本共産党の値打ちは光っている。前進をかちとる条件はある。労働者の力で保守『二大政党づくり』という財界の野望を打ち破ろう」とのべました。
職場の情勢についても、小泉内閣と大企業・財界による賃金・雇用破壊によって矛盾が深まり、激化していると指摘。「サービス」残業によって約十兆円、不安定雇用への置き換えによって約十二兆円、計約二十二兆円もの賃金が奪われていること指摘し、「職場には現状変革のエネルギーが深く蓄積されている。大いに働きかけ、前進をかちとろう」とよびかけました。
参院選挙を前にして選挙勝利・党勢拡大の課題はまったなしであると力説。九〇年代に党が躍進したとき、東京では、それが直接職場を変える力となって作用したことを賃金差別是正での勝利などを示して明らかにし、「『党を大きくして選挙に勝ち、政治を変え、職場を変えよう』を合言葉にしてたたかおう」とのべました。
同時に、「全国は一つ」を合言葉にすべてのつながりを生かした活動をよびかけました。この点で、千代田地区党組織が、すべての党員から「つながり・むすびつき」アンケートを集め、働きかけている経験は「とても重要なとりくみ」と強調。十数年来のリストラの嵐のなかで労働者と労働者、労働者と党の間がバラバラにされる事態がすすむなかで、これに対抗して「つながり・むすびつき」アンケートにとりくんでいる千代田地区の活動について「ここには大企業・財界のリストラ攻撃にたいし、『読者・後援会員・支持者のネットワーク』を築き、団結を築こうという日本共産党の側からの見事な反撃の具体化があると思います」とのべました。
「職場とともに、地域で」と足を踏み出す東京の職場支部の奮闘が、全国の党組織を励ましていることを埼玉、神奈川の地区委員会からのメッセージを紹介しながら指摘、「首都の労働者党員と労働者後援会の底力を発揮し、日本を変えるとの大志と気概をもってとりくもう」とよびかけました。
さらに、読者拡大とともに党員拡大に力を入れ、守り抜いてきた陣地を次の世代にひきつぐ大切さを強調。二十一世紀の世界が大きく激動し、「超大国が思うがままに世界を動かす時代は終わった」とのべ、「日本でも前向きの激動をみんなの力でつくろう。党を大きくして参院選挙で前進をかちとり、希望ある未来を築く新たな一歩にしよう」と訴えました。