2004年3月9日(火)「しんぶん赤旗」
参院共生社会に関する調査会は三日、障害者の自立と社会参加について関係省庁から説明を聴取し、質疑を行いました。日本共産党から林紀子議員が質問しました。
文部科学省はLD(学習障害)ADHD(注意欠陥多動性障害)などのいわゆる「軽度発達障害」をもつ子どもへの「特別支援教育」をすすめる方向を打ち出しています。しかし予算や人員については、従来の障害児教育の枠内で対応しようとしています。
林氏は、LD児、ADHD児などへの支援は非常に重要であり、「いま養護学校などに通っている五―六倍の百万人単位の児童が対象になるわけで、人員・予算増などの条件整備が求められている」と指摘。文科省の金森越哉審議官は「そうした議論との関係も十分考え、教育条件整備に関する検討をしっかり取り組んでいきたい」と答弁しました。
また林氏は、障害者福祉制度が措置制度から支援費制度に変えられ、〇四年度はホームヘルプなどの予算が百億円不足するなど国の予算措置の不十分さを指摘。「地方自治体からも財政措置の要求が強く寄せられている」と充実を求めました。谷畑孝厚生労働副大臣は「支援費制度については地方から一番たくさん陳情を受けている。水準を落とすべきではない」と答弁しました。