2004年3月5日(金)「しんぶん赤旗」
日本共産党京都府委員会「鳥インフルエンザ対策本部」(本部長=西山とき子参院議員)は四日夜、京都市中京区で本部会議を開きました。西山本部長、京都府議団、京都市議団、丹波町議団と京都国政事務所、党府委員会の自治体部、国民運動委員会の各部の責任者らが感染防止対策と調査した被害の実態、国への要望を議論しました。
西山本部長は、発生後ただちに二月二十八日、紙智子参院議員らと丹波町とその周辺自治体を訪れ、調査・激励したことや、市田忠義書記局長を本部長に党国会議員団対策本部を設置したことを紹介。「防疫服や消毒液が常備されていなかったことなど、初動の遅れは重大問題」と防疫体制の不備を指摘し、感染拡大阻止と再発防止にむけて、国の体制強化の重要性を明らかにしました。
松尾孝、新井進両府議は、防疫の点で国が前面に出て封じ込めに全力をあげる必要性を強調。藤田克己丹波町議は、出荷の自主規制など農作業への甚大な影響を、同町の現状とともに報告しました。倉林明子京都市議は、同市内における食肉や飲食など関連業者への影響を指摘しました。
鳥インフルエンザ封じ込めのための府の体制は限界にきており、家畜伝染病予防法の立場で、対策本部として、体制支援を、緊急に国に申し入れることなどを確認しました。
京都府の養鶏場で毒性の強い鳥インフルエンザ発生の通報が一週間も遅れたため、感染が広がっていますが、日本共産党の宮本たけし参院議員は四日、大阪府能勢町で養鶏農家から聞き取り調査を行いました。
鳥インフルエンザの発生が発覚した京都府丹波町の養鶏場から半径三十キロ圏内は鶏肉、鶏卵とも出荷停止となり、大阪府は能勢町に四軒、豊能町に二軒ある養鶏場が対象になっています。
調査には宮本議員のほか、日本共産党の黒田まさ子、小谷みすずの各府議、平田芳弘能勢町議らが参加しました。
鶏約千六百羽を飼い、約七千から八千個(週)の卵の出荷停止を余儀なくされている養鶏農家は、「出荷、移動停止で、これまでに約七千個の卵が消費されず保管場所に困っています。今後の発生を防ぐため、接触感染する可能性のある野鳥が入らないようにニワトリ小屋にネットを取り付けるなど、予防対策をしました。生活していくために営業損失の補償をしてほしい。早期解決を」と話しました。
宮本議員らは経済的な補償措置について、「国は予算を組み替え、100%の補償をするよう求めていきたい」とのべました。
調査のあと一行は、辻靖隆能勢町長と懇談。卵の保管場所の確保などを申し入れました。