2004年3月2日(火)「しんぶん赤旗」
一月の労働者一人あたりの現金給与総額は二カ月連続して減り、残業時間は十九カ月連続で増加し、正社員は七十二カ月連続して減少している――厚生労働省が一日発表した一月の勤労統計調査(速報値、従業員五人以上の事業所)で、こんな実態が浮き彫りになりました。
それによると、一人あたりの現金給与総額(税引き前)は前年同月比0・8%減の二十九万千五百七十四円で、二カ月連続して減少しました。所定内給与(基本給、家族手当等)は同0・3%増、所定外給与(超過労働手当)は同4・5%増でしたが、特別給与(一時金、ベースアップ差額分等)が同23・5%減となっています。
雇用形態別の現金給与総額では、パート労働者は同2・8%増加しましたが、一般労働者は同0・8%減少しました。物価変動分を差し引いた実質賃金も、同0・5%減少し、物価下落以上に賃金は低下しています。
所定外労働時間は同4・2%増の九・九時間でした。製造業では同9・1%増の十四・四時間で、二十一カ月連続して増加しています。
常用雇用では、正社員をあらわす一般労働者が同0・5%減で七十二カ月連続して減少し、パート労働者は同1・2%増と引き続き増加しています。