2004年3月2日(火)「しんぶん赤旗」
日本共産党の山口富男議員は二十七日の衆院厚生労働委員会で、石川島播磨重工業で「ES勤務職」と称する役職に配置された約二千人が管理職扱いされ、月に六万円の手当だけで、いくら残業をしても割増賃金が支払われていない実態をとりあげました。
山口氏は、「ES勤務職」が管理職の指揮下にあり、自己裁量権もない点からみても管理職扱いにするのは不当だと指摘。「『職制上の役付者であればすべてが管理監督者として(労働時間の)例外的取り扱いが認められるものではない』との労働基準局の通達に該当する」とのべ、直ちに是正するよう求めました。
松崎朗労働基準局長は「通達の考え方は現在も変わらない」として、「優先順位の高いものから処理する」と答え、坂口力厚労相は「きちっと処理しているかどうか、よく調べさせていただきたい」と答えました。
山口氏は、国立病院の独立行政法人化にともなう医療サービス低下と賃金職員のパート化の問題をとりあげ、「おむつ交換の回数が減る」など「医療やサービスが低下しないか、不安の声が各地であがっている」と追及しました。
冨岡悟国立病院部部長は「仕事を固定せず他の業務も行うなど業務全体の見直しで対応できる」と答弁。山口氏は「効率優先の考えで、患者の不安にこたえていない」と批判しました。