2004年3月2日(火)「しんぶん赤旗」
日本共産党の吉井英勝議員は一日の衆院予算委員会の第七分科会で、昨年八月三重県で起きたRDF(ごみ固形化燃料)発電所爆発事故についてNEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)や消防庁の責任を追及しました。
吉井氏は、消防士二人が死亡した三重県の事故について、消火のさいサイロ内へ注水したことがバックドラフト(逆流爆発)現象を招いて大爆発につながった可能性があると指摘。アメリカの消防庁が九八年のリポートで「サイロ内の消火には注水するな」と爆発の危険性に言及していることをあげて、「消火活動について消防庁が指導・助言していれば殉職は防げたはずだ」とのべました。
東尾正消防庁次長は「リポートは九九年に入手していた」「(消火活動に)特段のアドバイスはしていない」と責任を認めました。
吉井氏は、短期間に全国で事故が相次いでいる実態を示しながら、今回の事故の背景として、NEDOが「安全に問題なし」とし、環境省がダイオキシン規制に間にあわせようとして各県に急がせたことが問題だと指摘しました。藤田昌宏資源エネルギー庁新エネルギー部長は「三重県が導入したのは違う方式だった」と責任逃れの答弁をおこないました。
吉井氏は、技術的に未確立なまま全国四十九件のRDF施設に四百二十一億円もの補助金をつぎ込んできた政府の責任は重大で、「施設の安全性や住民の声を無視して発電再開をごり押しすることはあってはならない」と強調しました。