2004年3月1日(月)「しんぶん赤旗」
小森氏は、「学校を軍隊と同様の上意下達、人権にも自由にも民主主義にも絶望する空間に変えるのが石原都知事の教育改革の根本にある」と批判。「学問の要にある知のありかた、文化の要にある人間の心の問題は、私たちの側に正当性があることを示している」「私たちが語り部となって多くの人に語ることが、元小説家に対する抵抗の声になる」と参加者を激励しました。
金子氏も、「卒業生、在校生、働く人、教えている人の意見を無視して行うことに正しいことはない」と痛烈に都の姿勢を批判。「多くの人が石原都知事のイデオロギーの本当の内容、情報を知らない。都が、大学で、高校で、養護学校で何をしているのか。集会後、まわりの人にもう一度訴えてほしい」とよびかけました。
池上氏は、「学問、教育の条件をもっとも先進的という条件をつくることが、『首都』などと名乗る前に大切なことだ。それが都のなすべき教育改革だ」「二部を廃止するなど、教育の機会均等の原則を投げ捨てることが、なんで『改革』なのですか」と批判し、参加者がそれぞれの区市町村議会に請願を出し、集会を開こうと呼びかけました。
「都立の大学を考える都民の会」は二十八日、集会会場で会見し、「東京都の教育行政を是正させるため、世論を盛り上げ全力をつくす」と表明しました。
会見では「会」呼びかけ人の金子ハルオ(都立大学名誉教授)、清水誠(同)、中馬清福(元朝日新聞論説主幹)各氏をはじめ教員、学生・大学院生らが出席。「今日参加した教育、文化、福祉などの諸団体と連携して運動を進めたい」「集会を契機に都民、国民にこの問題を知らせ、文部科学省、都議会、区市町村にも働きかけ、都に是正を求めていきたい」(清水氏)とのべました。