2004年3月1日(月)「しんぶん赤旗」
二〇〇四年度予算案の採決の前提とされる公聴会が終わり、与党側は四日にも衆院予算委員会で審議を打ち切り、週内に衆院を通過させる構えです。予算案をめぐる与野党の攻防が大きな焦点です。
野党側は、日歯連(日本歯科医師連盟)と自民党との癒着や北海道警の裏金づくりなどを解明するための参考人招致を求めるなど、引き続き徹底した審議を要求しています。
衆院予算委は一、二の両日、予算案の各省庁所管別の分科会を開きます。三日午前には小泉純一郎首相が出席して北朝鮮問題についての集中審議を行い、午後には新生銀行問題と年金福祉施設問題を審議するための参考人質疑をします。
参考人として旧長銀の破たん処理時に金融再生委員会事務局長を務めた森昭治前金融庁長官と、大規模年金保養基地(グリーンピア)問題などについて意見を聴くため吉原健二元厚生次官が出席することになっています。
国民の税金や年金保険料のずさんな使い方が問われるのは必至で、予算執行のあり方そのものに直結する問題です。
与党側は、予算案と並行して、四日にも「三位一体改革」に関連する地方財政三法を衆院総務委員会で採決、「老年者控除」の廃止など庶民増税を盛り込んだ所得税法改悪案も財務金融委員会で採決し、衆院本会議へ緊急上程して通そうとしています。
参院憲法調査会は三日に参考人質疑を行い、四日の衆院憲法調査会では「安全保障」「最高法規」の二小委員会で質疑を行います。