2004年2月27日(金)「しんぶん赤旗」
国労組合員の正当な活動にJR西日本が不当な処分を行った森ノ宮電車区・京橋車掌区不当労働行為事件で、大阪地方労働委員会は二十六日、組合側の主張を認め、JRに不利益の回復を求めた命令を出しました。
命令は、両事件も「組合活動として正当性の範囲を逸脱したとまではいえない」としています。
森ノ宮電車区事件は二〇〇〇年八月、勤務時間外に他労組の組合員にアンケートを依頼した国労組合員に対し、一人を訓告処分と年末手当五万円カットに、島田茂久さん(45)を厳重注意処分にした事件。京橋車掌区事件は同年十二月、組合機関紙の記事が「事実に反する」として、管理者が組合掲示板から撤去し、返還を求めた甲和明さん(53)に暴言と業務妨害をでっち上げ、訓告処分と夏季手当五万円カット、その後も機関紙を一方的に撤去し続けた事件。国労近畿地方本部などは、会社側が国労の弱体化をはかるため暴言・業務妨害をでっち上げたものと、大阪地労委に処分の撤回と不当労働行為の救済を申し立てていました。
島田氏は「職場での正当な組合活動を認めた勝利命令に感動しました。命令を生かし、職場・地域の仲間とともにたたかいます」。甲氏は「JRでは異常な労務管理が安全を脅かす原因ともなっています。明るい職場づくりと安全輸送へがんばる」と話していました。