2004年2月27日(金)「しんぶん赤旗」
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「国立病院の独立行政法人化にともなう医療水準の低下をゆるさず、定員外職員(賃金職員)の雇用と生活を守るために力をあわせよう」と、市民と国会議員の懇談会が二十六日、参院議員会館でひらかれました。懇談会をよびかけたのは、ジャーナリストの増田れい子、弁護士の今野久子、女性労働問題研究家の川口和子の三氏。
日本共産党の吉川春子、八田ひろ子、岩佐恵美、井上美代各参院議員、民主党の谷博之参院議員が参加しました。
定員外職員と定員外職員を組織している全医労(全日本国立医療労働組合)の代表らが、医療現場の実情を訴えました。
年収が半分以下の百三十万円になる短時間パートでは生活を支えられないと、退職者が相次いでいます。「『病棟をかけもちで分担してくれ』とたのまれました」「すでに退職者がでて、慣れないパートが増えたために、重度心身障害者病棟患者の入浴回数が減らされるなど、患者サービスにすでにしわ寄せが出ています」と訴えます。
夜勤のできない賃金職員の看護師は、正職員にはなれず、パートにされます。そのため、「現場では、結婚したばかりの若い看護師に、『子どもをつくるのは待ちなさい』とか、妊娠した看護師に、『深夜勤免除の申請はしないほうがいい』といわれています。女性として許せない」との発言もだされました。
出席した国会議員から熱心な質問があいつぎ、「国会でもとりあげていきたい」「みなさんがた賃金職員なしには国立病院の運営が成り立たないことは、厚労相自身が認めています。こんな理不尽は許せません」とのべて激励しました。