2004年2月21日(土)「しんぶん赤旗」
北朝鮮問題を利用して日本共産党をひぼう中傷する本を発行し、中づり広告を掲出した未来書房と著者、JR東日本を日本共産党が名誉棄損や著作権侵害で訴えている謀略本裁判の第六回口頭弁論が二十日、東京地裁民事第四十七部(高部眞規子裁判長)で開かれました。
原告の日本共産党は準備書面で、この本が昨年のいっせい地方選挙を前に公明党・創価学会の北朝鮮問題での反共攻撃と符節をあわせ、創価学会ライターグループの柳原滋雄(著者)、海野安雄(未来書房代表取締役)などが関与し、創価学会の出版・流通ルートに乗って発行されたことを指摘。特定の政党を中傷した中づり広告が掲出される異常な実態も明らかにし、出版は、到底、公益目的とはいえないと主張しました。
また、原告は著作権問題で未来書房側が、党の「しんぶん赤旗」などの文献を「資料集」として利用したことを弁解していることに対しても、著作権法違反は明白であるとのべました。
裁判所は、裁判をはやく終結したいとする意向を示し、次回の口頭弁論は四月六日に開かれることになりました。