2004年2月21日(土)「しんぶん赤旗」
大分県九重町で高病原性鳥インフルエンザが確認された問題で、日本共産党国会議員調査団(団長・紙智子参院議員)は二十日、大分県での現地調査を終え、同県庁で記者会見し、国に補償対策の拡充を求めていくことを明らかにしました。
紙氏は、養鶏農家などへの補償問題について、大分県では有精卵など単価の高い卵を扱っている業者や食肉用のブロイラーが多く存在していることなどを指摘し、「山口県とは違った基準で補償対策を拡充することが必要だ」と述べました。
また、消毒要員確保などで関係市町村が負担した経費を交付金で補てんすること、養鶏農家への補償を制度化するよう家畜伝染予防法の改正を国に対し要求していくことなどを表明しました。
党調査団は、記者会見に先立って、十九日から二十日にかけ、九重町、湯布院町、耶馬渓町で自治体関係者、養鶏業者、観光業者らと懇談しました。養鶏業者からは、鶏肉、鶏卵の移動制限によって養鶏の出入荷がストップし収入が途絶えた現状などが報告され、「せめてエサ代だけでも補償してほしい」「運転資金にも困っている。お客の信用も取り戻せず、もう農家を続けていけない」などの切実な訴えが寄せられました。
また、観光業者からは風評被害が広がっているとして、「大分産の鶏すべてを危険視することがないよう対策、PRをおこなってほしい」などの要望が出されました。
調査には紙議員のほか高橋ちづ子衆院議員、赤嶺政賢衆院議員秘書、仁比そうへい参院比例候補が参加。おの勝参院大分選挙区候補、加藤純子大分県議が同行しました。