2004年2月15日(日)「しんぶん赤旗」
日本共産党国会議員団法務部会は、今国会に提出が予定されている裁判員制度、刑事手続きの「充実・迅速化」、弁護士敗訴者負担などについて、十二日に自由法曹団と、十三日に日本国民救援会とそれぞれ懇談しました。
日本の刑事司法制度は代用監獄による密室取り調べ、検察官手持ち証拠が全面開示されない問題などが国際的にも批判され、誤判・えん罪の原因となってきました。政府の司法制度改革推進本部はこれらの問題を放置したまま、裁判員制度、刑事手続きの「充実・迅速化」の骨格案を検討会で示しています。
懇談で自由法曹団の坂本修団長は、推進本部の提案について「弁護人に対する訴訟指揮権強化・制裁導入など弁護活動の自由を侵害し、罰則付きの裁判員の守秘義務等、いっそう裁判を密室化し誤判を増やすものとなりかねない」と強調。抜本是正が必要だとのべました。
日本国民救援会の山田善二郎会長は、「えん罪事件に対する国民の裁判批判が問題解決に重要な役割を果たしてきている」と指摘。「裁判員の守秘義務」、「訴訟記録の目的外使用禁止」などはこの裁判批判をできなくするもので、国民のための司法改革の理念に逆行するものとなっているとのべました。
懇談には石井郁子衆院議員、井上哲士参院議員が参加しました。