2004年2月6日(金)「しんぶん赤旗」
|
日本共産党の大門みきし議員は五日の参院財政金融委員会で、破たん・一時国有化された足利銀行(本店・宇都宮市)の問題を取り上げ、「地元の経済や中小企業が困難に陥らないように手を差し伸べるべきだという点では与野党が一致できる」と述べ、政府系金融機関の日本政策投資銀行などを通じた政府の関与を求めました。
大門氏は「これまでの委員会審議や参考人質疑を通じ、金融庁がわざわざ(足利銀を)つぶしたことが明らかになった。地元自民党議員の中にも同じようなことを言っている人がいる」と指摘しました。これに対し谷垣禎一財務相は「金融庁がつぶしたという認識はないが、栃木県でのご苦労は大変なことになっている」と述べ、政府として何らかの措置を講じる必要性を認めました。
大門氏は、中小企業再生のファンド(基金)を緊急に設置する必要があるのではないかと提案。関係省庁の対策をただしました。
中小企業庁の大道正夫事業環境部長は「地域金融機関などが再生ファンドをつくるにあたり、出資額の二分の一以内で中小企業総合事業団が出資できる仕組みがある。要請があれば対応していきたい」と答弁しました。
大門氏は、「大型ホテルなど中堅レベルの企業に合わせたファンドをつくるという要望が出てきた場合、政策投資銀が出資するという対応はできないか」と提案。
谷垣財務相は「まだ地元から出資要請はないが、具体的な相談があれば、政策投資銀の持っている手法の中で対応すると思う」と答えました。