2004年2月6日(金)「しんぶん赤旗」
日本共産党国会議員調査団(赤嶺政賢、高橋千鶴子両衆院議員、紙智子参院議員)と、仁比そうへい参院比例候補らは五日、有明海の環境悪化と漁業被害を引き起こしている国営諫早湾干拓事業(長崎県)を視察するとともに、ノリ生産で全国一、二位のシェアを争う福岡県大和町で漁民五十人と懇談しました。早朝には佐賀県沖のノリ養殖漁場も視察しました。
大牟田市のノリ漁民、松藤文豪さんらは「二〇〇〇年以来、平年作は一年だけ」「採算ラインはコマあたり七十万円。大牟田は四十万円もとれない」と訴え、諫早湾干拓の調整池から汚濁水が排水され、同湾で常時発生するプランクトンが西風に乗って、ノリ養殖漁場にまで達して、被害が出るとのべ、同干拓事業の中止を求めました。
漁民らは「海がそもそもおかしい」「開門して海水をいれれば、すぐに潮汐・潮流が戻るはずだ」とこもごも語りました。仁比候補は「諫干の工事の問題でも、中長期開門調査でも、漁業者支援でも、みなさんと心一つにとりくみたい」と決意をのべました。
干拓地では、漁業被害や国民の批判をよそに工事が進んでいる実態をみて、「漁民の声を無視し、開門調査などの約束を実施しないまま、無駄遣いの無謀を続けている」(紙氏)、「水門を開けて海水を中に入れれば元に戻る」(赤嶺氏)と事業の中止を求めました。
同調査には小沢和秋前衆院議員、有明海沿岸の、つの豊臣(福岡)、むとう明美(佐賀)、原口敏彦(長崎)、山本伸裕(熊本)各参院選挙区候補らが参加しました。