2004年2月3日(火)「しんぶん赤旗」
厚生労働省が二日発表した「毎月勤労統計調査」の二〇〇三年調査結果(速報)によると、小泉内閣のもと、給与、正社員ともに三年連続で減りました。小泉「改革」が労働者に与えた影響が浮き彫りになっています。
同調査は従業員五人以上の事業所への調査です。それによると、基本給や家族手当、残業手当、一時金などを合わせた労働者一人当たりの現金給与総額(月平均、税引き前)は前年比0・4%減、物価変動分を差し引いた実質賃金も同0・1%減少しました。正社員を示す一般労働者数も同1・3%減でした。
いずれも小泉内閣発足(〇一年四月)後三年連続の減少(正社員は六年連続)です。リストラ・人減らし=雇用流動化・低賃金化促進など国民に痛みを強いる小泉「構造改革」の結果です。
昨年の月平均現金給与総額は三十四万一千八百二十円。小泉内閣発足直前の二〇〇〇年を一〇〇とした指数でみると、この三年間で3・9ポイント低下。実質賃金は1・6ポイント低下です。
人減らしの標的となった正社員数をみると、前年比1・3%減の三千三百二十二万三千人。一方、パート労働者は同2・1%増、同10・2ポイント増と増え続け、正社員が低賃金・不安定雇用のパートに置き換えられています。
月間総労働時間は前年比0・1%増。年間では千八百二十八時間で千八百時間の政府目標は昨年も達成できませんでした。増加は残業が同4・7%増と増えているためで、労働強化は深刻です。
同時に発表した昨年十二月調査では、現金給与総額は前年同月比1・6%減。正社員数は0・8%減、残業時間は4・0%の増でした。