2004年1月30日(金)「しんぶん赤旗」
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十六日にイラクに向かった陸上自衛隊先遣隊が民間航空機で成田空港から出発した問題で、空港周辺の住民でつくる「成田空港から郷土とくらしを守る会」(木内昭博会長)は二十九日、国土交通省を訪れ、石原伸晃大臣あてに成田空港を軍事利用しないよう求める申し入れ書を渡しました。
日本共産党の小池晃参院議員(比例候補)、石川健介・志位和夫衆院議員秘書、馬込勝未成田市議が同席しました。
同会の岩田公宏事務局長は、成田空港が建設された当時、周辺住民と運輸大臣、空港公団総裁との間で「軍事的に利用することは認めない」とする約束を交わした経過を説明し、「約束に反する軍事利用は、今後一切やらないでほしい」と要望しました。
応対した国土交通省大臣官房審議官の春成誠航空局担当は「(自衛隊員)は平服を着て、一般の料金を払っている。通常の商行為はやめさせられない」と主張しました。
これに対して、八街市の岩瀬松治さん(69)は「先遣隊は隊の編成式も行い戦闘地域に向かう軍隊なのに、軍服を着替えれば“私人”というのは奇弁だ」と批判しました。
小池議員は「自衛隊はバスで成田に向かい、わざわざスーツ姿で乗り込んだ。まさにテロを警戒したためだ。周辺住民が危険を避けるために交わした約束を、国もしっかり守るべきだ」と語りました。