日本共産党

2004年1月30日(金)「しんぶん赤旗」

“負の連鎖”から脱却を

不良債権 佐々木議員が追及

衆院財金委


 日本共産党の佐々木憲昭議員は二十八日の衆院財務金融委員会で、小泉政権発足後、主要銀行の不良債権の新規発生が止まらず、“貸しはがし”“貸し渋り”が中小企業を破たんに追いやって新たな不良債権を生むという「負の連鎖」が続いているとして、政府に是正を求めました。

 佐々木氏は、主要行の不良債権残高(金融再生法に基づく開示債権残高)について、小泉政権発足直前(二〇〇一年三月末)が十八兆円、昨年九月末が十七・五兆円と変化していないことを指摘。不況・デフレのもとで、中小企業を中心とする新たな不良債権の発生が「繰り返し処理しても終わらない」状態になっていることを明らかにしました。

 金融庁の五味廣文監督局長は「破たん懸念先以下」の債権が〇一年三月以降、半年ごとに三兆円規模で新規に発生する状況のもと、業況悪化による不良債権が〇三年三月で十・八兆円に増加している事実を認めました。

 佐々木氏は、国内銀行の中小企業向け貸し出しが〇一年三月から昨年九月までの間にマイナス20・6%(五十三兆円減)となっていることを紹介。「金融機関がまともに貸し出しに応じていないのが問題だ。中小企業の切実な声に応えよ」と政府の監督責任を追及しました。竹中平蔵金融担当相は「資金調達の多様化もある。バブル崩壊を調整する最終局面だと考えている」と、ごまかしの答弁を繰り返しました。


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