2004年1月28日(水)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の高橋千鶴子議員は二十七日、衆院農水委員会で当選後初めての質問に立ち、BSE(牛海綿状脳症)問題で、食の安全の確保と関連業者の支援について政府をただしました。
高橋議員は「アメリカが検査牛のサンプリング数を四万頭に増やしても安全性は確保できない」と指摘。農水省の中川坦消費安全局長は「安全確保の点で不十分だ」と認めました。
高橋議員は、EU(欧州連合)が一九九九年以来、危険部位を除いた牛肉しか輸入していないことや、BSE汚染に関するアメリカの回答を、危険性を調査する農水省の技術検討委員会に報告していないことなどをあげ、「輸入を認めてきた責任をどう感じているのか」と質問しました。亀井善之農水相は「(報告がなかったことについて)承知していない」と無責任な答弁をしました。
高橋議員は「発生の恐れは認識していたはずだ。そうした責任を明確にしてアメリカに全頭検査と危険部位の完全除去を求めるべきだ」と要求。亀井農水相は「アメリカに全頭検査と危険部位の除去を強く主張している」と答えました。
高橋議員は仙台の牛タン飲食店などの窮状を紹介しながら、大手商社が関連中小業者に対し値上げや売り惜しみをしていることを指摘し、「営業を続けることができるように指導すべきだ」と要求。亀井農水相は「便乗値上げがないよう指導していきたい」と答えました。