2004年1月22日(木)「しんぶん赤旗」
「大企業は社会的責任を果たせ」「日本経団連は政治を買収するな」――東京・千代田区、日本経団連前に八百人の唱和が響き渡りました。二〇〇四年国民春闘共闘委員会は二十一日、春闘の本格的幕開けをつげる大企業包囲の統一行動を全国各地で展開しました。東京では、東京春闘共闘会議などとともにトヨタ東京本社前やNTT持ち株会社前などでも要求行動をおこないました。
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大企業本社の集中する丸の内をデモ行進後、日本経団連前に集結した参加者たち。全労連の坂内三夫事務局長が、賃金や雇用など大企業の社会的責任を果たさせることは、個人消費を増やして景気回復の道となるとともに、医療や年金の支え手を守ることにつながると強調。「“春闘は終えんした”とする財界の攻撃にくみすることなく、〇四春闘をたたかい抜くことを宣言しよう」と呼びかけると、「よし」の声が飛びました。
朝のトヨタ東京本社前。「許すなトヨタ もうけを労働者に」の横断幕やのぼり旗が林立します。全労連の大木寿副議長は、日本経団連の奥田碩会長のおひざ元であるトヨタ自動車が三月期決算で一兆六千億円もの空前の経常利益を見込む一方、労働者にサービス残業(ただ働き)を押しつけ、賃金引き下げの先べんをつけようとしていると批判しました。
参加したJMIU(全日本金属情報機器労働組合)アジアエレクトロニクス支部の砂川和江さん(48)は、「分社化が狙われていますが、親企業の東芝の経営責任を明らかにして、経営の安定や賃上げを実現させたい。私はもともとパートで、雇い止めされそうでしたが、組合のおかげで働き続けてます。たたかってこそ、暮らしは守れると思う」と語っていました。