2004年1月16日(金)「しんぶん赤旗」
市長に就任してから八年目に入ります。二期目は得票を倍加して勝利することができました。ここまで歩んでこられたのは日本共産党の住民の利益を守るという立党の精神と、そのために屈することなくたたかってきた歴史が私のバックボーンにあったからです。
今度の大会で、綱領という最も重要な文書に、革新・民主の自治体の意義とその果たす役割が明記されることは、地方政治の革新、地方自治の発展のためにたたかってきた人々のねばり強い活動が反映されたものであり、その一つに狛江市政が含まれていることを心からうれしく思います。
小泉内閣のもと、地方財政も危機に直面しています。狛江市の予算は年間約二百四十億円ですが、二〇〇三年度は税収と国からの交付金が十二億円も落ち込みました。新年度は、さらに数億円規模で交付金が減る見込みですが、市民生活を守るため、市民や職員と一緒に知恵を使い、汗をかき、必要な事業を展開してきました。
町づくり条例を制定しました。狛江らしい町づくりのために、千坪以上の開発について、近隣住民と開発者の協議を義務付け、協議に応じない悪質な業者については罰則も設けて対応するものです。
福祉循環バスの運行が始まります。特養老人ホームと保健福祉センター、障害者福祉センターの送迎バスを統合することにより、運行回数を増やし、障害児学級のある学校、民間福祉施設など、高齢者、障害者、乳飲み子を抱えた市民が利用する、すべての施設を無料で循環することにしました。
日経新聞の六百七十二市を対象とした〇二年地方自治体全国ランキングで、少子化対策で十五位、人口五万人から十万人の市に限れば第三位に評価されました。「行政サービス」全体の総合評価では五十八位、五万から十万の市では十五位です。まだ不十分さはありますが、財政力の弱い狛江市がここまで頑張っていることで、全国の政治革新の運動を励ますことができれば、と願っています。
この大会を成功させ、きたるべき参院選で日本共産党が大躍進を遂げられ、小泉内閣の悪政を変える力になる期待を申し上げるとともに、参院選に先立つ六月に狛江市長選があります。狛江市政へのご支援をひきつづきお願いします。
原水爆禁止日本協議会を代表して連帯のあいさつを申し上げます。あの犯罪的なイラク攻撃をへて、ブッシュ政権の無法にたいして世界の批判が高まっています。国民の平和の願いも、自分の国の憲法をも忘れて対米追随の道を歩む自公政治に前途がないことは明らかです。みなさんがこの大会を成功させて、核兵器も戦争もない世界とそれに貢献する日本の実現のためにしっかりとした前進の土台を築かれるよう心から期待するものです。
原水爆禁止運動は、ビキニの被災から五十年を迎えることし、さらに二〇〇五年にかけて一連の新たな重要な課題に挑戦しようとしています。広島・長崎の被爆六十年にあたる来年五月、ニューヨークで開催される次回の核不拡散条約再検討会議は、国際政治、とりわけ核保有国政府にたいして二〇〇〇年に合意された「核兵器廃絶の明確な約束」の実行を厳しく問う会議となるでありましょう。
非核国、非同盟諸国の政府も、広島・長崎市長をはじめとする自治体も、世界各国の反核運動もたたかいに立ち上がっています。先月、国連総会では、核兵器をめぐる一連の決議が採択されました。
日本原水協はいま、原水爆禁止二〇〇三年世界大会が呼びかけた新しい国際署名「いま、核兵器の廃絶を」を普及し、今年夏の大会に向けて国民の一割をめどに署名を集めるために全力をあげています。これには、これまでになかったさまざまな新たな方々からの垣根を越えた支持と共感が寄せられています。
いまから五十年前、あのビキニ被災に抗議する三千二百三十八万の署名は、原水爆禁止世界大会と日本原水協を生み出しました。一九八五年二月、世界十二の反核・平和運動が発足させた「ヒロシマ・ナガサキからのアピール」への日本国民六千万の署名は、当時国際的な反核運動がもっていたさまざまな制約を克服し、核兵器廃絶の世界的合意を生み出す原動力となりました。
被爆国日本の運動が三たび主導的役割を果たさなければなりません。そのために、みなさんの厚いご支援を期待するものであります。大会の成功を心から希望いたします。
消費税をなくす会は、一九九〇年に三百五十人ほどの発起人によって結成され、入会署名をして会員になってくれた方は、全国で百三十二万人を超えました。
小泉自民・公明政権のもとでくらしへの圧迫は目に見えてひどくなり、将来不安がつのり、「どうやって生きていけばよいのか」の嘆きの声が日々大きくなっています。
今年は、元日から、「消費税増税反対! 草の根ウエーブ」を始めています。十二日の成人式宣伝は、各地で若者に訴え、シール投票やアンケートをして対話しました。
大会決議案は、第五章で「国民生活を守る諸闘争――たたかいによって暮らしを守るルールを」と提起されています。ここにのべられていることは、私たちが日々の活動の中で耳にする国民の要求そのものです。
消費税をなくす会はまた、イラクに自衛隊が派遣され、戦争をしない国から戦争をする危険な国にはまり込み、このために国民が納めた税金が使われ、消費税の大増税が狙われていることはもってのほかと断固反対しています。基地のある町会の宣伝では、制服の自衛官もその訴えを聞いて、署名をしていくという姿が見られます。
“消費税をなくしたい”“増税なんかとんでもない”の要求には、全国すみずみ空白がありません。会では、草の根ウエーブを成功させ、夏の参議院選挙に向けて会員拡大、会づくりと宣伝・対話・ミニ学習会を広げ空白の地域に会をつくり、怒りを組織していきたいとがんばっています。
かつて、参議院で消費税法廃止法が通ったことがありました。5%への増税をめぐって、衆院議員の七割が「増税はしない」と公約したことも記憶に新しいことです。しかし、今、天下の悪税消費税の廃止を掲げているのは、日本共産党だけです。
消費税をなくす会の結成を呼びかけられた日本共産党が参議院選挙で大躍進することは私たちの最大の希望です。どうか、みなさまの大会が実りの多い成功をおさめて、平和と国民のいのちくらしを守り未来への展望を示す先頭に立たれることを期待してごあいさつに代えたいと思います。
民商・全商連を代表して第二十三回党大会に心からのお祝いのごあいさつを申しあげます。
今大会で討議・決定される日本共産党綱領が、国民と中小企業の未来を切り開く「羅針盤」として貴党の英知を結集し、つくりあげられることを心から期待するものです。
中小業者の営業と暮らしは、いっそう深刻な事態となっています。「不況型」倒産は過去最悪を更新し、その八割は資本金一千万円以下の個人企業が占めています。
こうした状況をつくりだしている原因は、自民党小泉内閣の悪政、とりわけ「構造改革」による巨額の国民負担増の押しつけ、大企業のリストラ応援、中小企業つぶしが国民生活のあらゆる分野でも荒廃と破たんを加速させていることにあります。自民・公明両党は、〇七年度をめどに消費税率の引き上げを明確に打ち出しました。中小業者・国民には寒中に冷水を浴びせるような仕打ちをしています。もはや小泉「改革」のもとでは、「痛みに耐えれば将来安心」どころか「激痛に耐えても将来不安」を広げるばかりです。
憲法や平和をめぐる問題も重大な局面を迎えています。自衛隊をイラクに派遣する、憲法を踏みにじる歴史的な暴挙に対し、「平和でこそ、商売繁盛」を信条としてきた民商・全商連はその阻止のために総力をあげてたたかう決意です。
日本共産党の粘り強い奮闘で「借り換え」融資をはじめ、国・地方議会でかちとった成果も力にして、商売を守り発展させる商工交流会運動が新たな広がりをつくりだしています。昨年八月の全国交流研究集会には過去最高の四千人を超える参加者が集い、中小業者の知恵と力、創造性を再発見し、民商・全商連運動そのものの魅力を高めました。
しかし、中小業者が生きていくためには、政治を変える以外に道はありません。この春、民商・全商連は「消費税による営業破壊を許さず、要求運動と一体に攻勢的な組織建設を」の壮大な運動を展開し、五月に行われる全商連総会を組織建設の新たな高揚のなかで迎えようと奮闘しています。この力で、広範な中小業者団体、国民との共同を草の根から広げ、参議院選挙で政治の流れを変えるために全力で奮闘する決意です。
今回の党大会は、内外からの熱い注目のなかで開催されています。私も綱領改定案と決議案を読ませていただきましたが、世界と日本政治の今後の発展方向を示す的確な分析にあらためて敬服するものです。
現在、米英軍によるイラク侵略戦争とその後の軍事占領支配をはじめ、北朝鮮の国際合意に背く核開発など、核・平和の問題をめぐって内外ともに緊迫・激動する情勢が続いています。
核兵器廃絶を願う国際潮流は、かつてなく大きく広がっています。先の国連総会では、新アジェンダ連合や非同盟諸国の提案する核兵器廃絶決議、核兵器使用禁止の決議が採択されました。ところが逆流もすさまじく、ブッシュ米政権は、核兵器の使用をも選択肢とした先制攻撃戦略を国家政策におしあげ、小型核兵器開発にふみだしました。他国には核をもつなと説きながら、自国は核兵器を実際に使う兵器として準備をすすめている。こんな理不尽なことがあるでしょうか。
唯一の被爆国・日本政府にはいまこそ世界の先頭に立って非核平和のためのイニシアチブの発揮が強く求められています。ところが小泉自民・公明政権は国民の非核・平和の思いに敵対する姿勢を際立たせています。イラク戦争には世界に率先して支持・協力し、戦後初の有事立法を強行しました。そしてついに憲法を踏み破って、イラクの戦場に自衛隊を派兵することとなりました。
こうした内外情勢の進展は、核兵器廃絶、核戦争防止、核戦争につながる一切の措置の阻止、非核三原則厳守など、「非核五項目」を実行課題とする「非核の政府」の実現を強く求めています。私どもはみなさまとともに、非核・平和のための協力・共同をさらに広げ強めていく運動に、いっそう努力してゆきたいと思います。
最後に、わが会の常任世話人であり事務局メンバーとしても活動していただいている笠井亮さんは、今度の参議院選挙で候補者として奮闘しておられますが、われわれとしても他のみなさんとともに、どうしても当選を勝ちとってほしい(笑い、拍手)。私どもも個人でおおいに奮闘したいということをのべましてあいさつとします。ともに頑張りましょう。
みなさんの綱領改定案には、「国連憲章にもとづく平和の国際秩序か、アメリカが横暴をほしいままにする干渉と侵略、戦争と抑圧の国際秩序かの選択が、いま問われている」と指摘しています。この指摘に私たちは強く共鳴します。
いま、無法な先制攻撃戦略にもとづくアメリカ政府のイラク侵略戦争と不当な占領は、国際的孤立と破たんに直面しています。最近、平和委員会事務局の青年がイラクを訪れ、支援活動をしてきました。“フセインもひどいがアメリカはもっとひどい”という声が渦巻いていました。
私たちは、国連安全保障理事国に対し要請活動を行いましたが、私が訪問したフランス、ロシアの大使館員は「国連憲章を破壊すれば世界は戦争の時代に逆戻りし、混乱の世界になってしまう」「アメリカの誤りを正すことこそ、同盟国、友好国のやるべきことだ」とのべました。メキシコの担当者は、「私たちの国はアメリカと接し、対米貿易が九割を占めている。だから発言するのは勇気がいる。しかし、私たちの国は平和解決を求めるでしょう。みなさんから毎日のようにファクスが届いています」とのべました。こうした対話を通じて、私たちの運動が国際政治に確実に影響を与えていること、国連憲章守れの世界の政治の流れが広がっていることを、肌身で感じることができました。
小泉政権が進めようとしているイラク派兵は無法なアメリカの戦争と占領に加担する以外の何ものでもありません。そして、アメリカ政府の要求に応えて、自衛隊を初めて戦地に派遣しようという企てです。この先には、恒久的海外派兵や、憲法九条の改悪が待っています。
重大な岐路に立っている中で参院選が行われます。貴党が躍進することは、日本の平和の進路にとってかけがえのない意義をもつものです。
一月末に沖縄で開かれる日本平和大会を、イラク派兵を阻止し、憲法を守り、日米軍事同盟と米軍基地をなくす運動が大きく飛躍する大会として成功するよう全力をあげています。この大会の成功をはじめ、今年が世界と日本の平和の展望を切り開く年となるよう、ともに力を合わせ奮闘しようではありませんか。