2023年12月5日(火)
岸田首相ＰＲのＡＺＥＣ
「化石燃料融資だ」
市民団体が批判
 （写真）化石燃料への融資を批判するスザンヌ・ウォンさん（左端）＝４日、ドバイ（小梶花恵撮影） |
【ドバイ＝小梶花恵】ドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第２８回締約国会議（ＣＯＰ２８）の会場内で４日、各国の市民団体は日本政府の化石燃料への融資をやめるよう訴えました。日本は３日、国際的な環境ＮＧＯから「化石賞」を受賞しました。
市民団体は、岸田文雄首相がＣＯＰ２８の首脳級会合でアピールした「アジア・ゼロエミッション共同体（ＡＺＥＣ）」が化石燃料を利用した技術への依存度を高める枠組みだと指摘しています。
国際環境ＮＧＯのオイル・チェンジ・インターナショナルの報告によると、日本は海外の化石燃料事業への資金供与額が世界２位です。同アジアプログラムマネジャーのスザンヌ・ウォンさんは、日本が推進する石炭火力でアンモニアを混焼する政策などを「危険な目くらまし」だとして、アジアでの推進を批判。「地元住民は生活や生計、生態系への多大な影響に苦しめられている」として、化石燃料事業への融資をやめるよう訴えました。
