しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2020年7月16日(木)

コロナ下「こんな社会でいいか」「安倍政治もうごめん」

国民の変化 あらゆる分野で

共産党の会議でも次々明らかに

 新型コロナウイルス感染症の世界的拡大(パンデミック)の脅威をすべての国民が体験し、生命と暮らしの危機に直面するなかで、かつてない多くの人々から「こんな政治でいいのか」「安倍政治はもうごめんだ」という声がおこっています。日本共産党の志位和夫委員長は、6月に開いた党の全国都道府県委員長会議で「新型コロナ危機のもと、国民の意識に前向きの大きな変化が生まれている」「一過性ではない、深いうねりのような変化がいまおこっている」と指摘しました(発言は本紙6月22日付)。日本共産党が7月に連続して開いた三つの会議でも、あらゆる分野、全国各地で、「こんな社会でいいのか」といった、国民の中に広がる意識の深いうねりのような前向きな大きな変化が、各地からリアルに報告されました。


「命と暮らしの危機なのに」無関心だった人も声上げる

写真

(写真)オンラインで開かれた20都道府県労働・職場分野担当者会議=10日

 いままで政治に関心の薄かった人を含めて、かつてなく多くの人々が「なんとかしたい」と、あらゆる分野で声をあげてます。

「赤旗」読み続けたい

 「しんぶん赤旗」電子版の「無料期間」(6月20日まで)に登録した首都圏の青年は、「期限が切れても読み続けたい。コロナ危機のもとでの人間の生活のことが書いてあっていいですね」。実はコロナの影響で仕事をなくしていました。日本共産党を相談相手にしている日本民主青年同盟の誘いで、都知事選の宇都宮健児候補の話を聞きに行って「もんもんとしているだけではだめだと思った。SNSで発信するだけでなく、積極的に社会に働きかけて変えることが大事だ」と語り、民青に加盟しました。

 近畿地方の40代のケアマネジャーの女性が党本部に「赤旗」を申し込みました。「これまで政治に興味はなかったが、コロナ危機のもとで、こんな政治でいいのか」と考えたといい、党員のよびかけに「綱領はその通り」と快く入党しました。

 同じ近畿地方の30代の教員は、今回の事態を経験して「政治を変えないと教育も変わらない。政治家になる」といって入党を申し込みました。

政治のこと知りたい

 日々の商売に汗を流す業者分野でも大きな変化が起きています。

 西日本のある行政区ではコロナ危機のもとで持続化給付金の相談活動を通じて民商会員数が史上最高になりました。県連役員は、「政治は関係ないと思っていた人たちが、このコロナ危機のもとで政治の仕組みを知りたいと考え、会員を続けているのではないか」とのべています。

 首都圏のある県は、「民商会員の意識も変化している。地域経済を担っているという自覚が生まれている。相談活動も事務局任せでなく、自分たちも関わろうという雰囲気になってきている」と報告しています。

民意無視の国政私物化政治 全国各地で渦巻く深い怒り

 コロナ危機のもと、安倍政権の民意無視、国政私物化政治に深い怒りが渦巻いています。

「火事場泥棒」的な姿

 東北地方の医療職場の党支部が「コロナ問題と日本共産党」という「集い」を開き、党議員が報告して大変好評でした。医療経営危機の問題も出され、安倍政権の後手後手の対応や検察庁法改定など「火事場泥棒」的な姿も浮き彫りになりました。ここでは30代の労働者が入党しました。入党を呼びかけた党員は「安倍政権の医療現場への姿勢と補償の少なさなど、政治の不満、党の役割が後押しに」と語っています。以前では考えられない変化です。

 中部地方のある県では、コロナ対策を通じて民商会員が増え、共産党に入る人も出ています。各地で相談会を開いて、党市議団なども援助しています。集まると、安倍政権への批判がたくさん出されて、政治的な意識が非常に高まって、民商や共産党への信頼も高まっていると報告されました。

 「赤旗」電子版の無料期間に登録した23歳の保育士が民青に加盟。高校生のときに安保法制が強行されて、安倍政権のありかたに疑問を持ち始め、独学で調べるなかで、安倍首相ではだめだと、野党を応援するようになったとのことです。電子版を読み、「共産党と『赤旗』はしっかりした角度で世の中をとらえている」と話しています。

与党・維新 がっかり

 党名古屋昭天緑地区委員会が行った学生向けアンケートの返信のなかに直筆の手紙が2枚同封されていました。「今回のコロナ危機の政府の対応に大変憤りを感じている。現与党、維新には本当にがっかりした。この中では共産党が耳を傾けてくださるというので、手紙を送らせていただきました。誠実な政治をよろしくお願いします」と書かれていました。

利潤第一・自己責任押し付け「新自由主義」を続けるのか

 社会に広く目を向けて、「こんな社会でいいのか」という問いかけがいろんな形で起きています。特に「新自由主義」―市場原理主義、社会保障切り捨て、自己責任押しつけ路線を続けていいのかという問いかけが幅広く起きています。

改定綱領を読み入党

 関西地方のある県で、4月以降、党本部に「赤旗」購読を申し込んだうちの3人の40代の人たちが入党を決意しました。うち2人は労働者です。

 ある大企業の40代の労働者は、格差、競争社会に疑問を持ち、党本部に「赤旗」の購読を申し込み、国会報告会にも参加。ふに落ちないと言っていた「社会主義」の問題も改定綱領を読み説明を聞いて、拒む理由はなくなったと入党しました。

 関西の別の県では、コロナ不況でアパレル業界を解雇された30代の女性が入党しました。解雇撤回のたたかいを考えるなかで、「自分の会社だけが悪いんじゃない。結局、働く人を大切にしない政治を変えないと、自分のような目にあう人が次々に出て来る。そこを変えるために共産党に入りたい」と語っています。

 中部地方の旋盤加工業者は「週3日しか仕事がない。このまま数カ月続くと廃業だ。近所の鋳物工場の煙も出なくなっている」と話していました。党員との対話で、大企業がもうけのためにはなんでもありという下請けいじめなど、「新自由主義」そのものの見直しが求められているのではないか、安倍政治を変えなければ解決しないと話が弾み、「赤旗」日曜版読者になりました。

「今こそ労働組合」と

 職場では労働組合の組合員が増えるなど、運動に新たな発展の芽が生まれています。

 西日本のある県では、労働組合が会社と交渉して休業手当を100%支給させました。コロナ危機のなかで雇用調整助成金問題を中心に交渉する中で組合員が増え、分会も新しくでき、組織をほぼ倍加しています。

 西日本の別の県では、いま、人とのふれあいが制限されるもとで労働組合の大切さが再認識されています。20代の労働者は「組合には学びと癒やしと共感がある。先輩が悩みを聞いてくれ、職場の愚痴を話せる。先輩も自分と似たような失敗をやっていて、励まされたりほっとしたり救われたり、自分の居場所になっている」と話しています。

 関西では、労働組合が団交して会社が休業補償を行うことになり、労働組合に入っていて良かった、組合の中で頑張っていきたいといった話や、労働組合をつくって頑張らないとダメだという声が出てます。

 首都圏のある自治体職場では今年、例年の2・5倍の職員が労働組合に加入を申し込みました。教員の中でも民間でも、労働組合が見直されています。県労連の労働相談には、コロナ関係だけでも百数十件が寄せられています。

青年らが模索の中で

 青年が今の社会でいいのかと模索するなか、日本共産党に答えを見つけた経験も各地で生まれています。

 東海地方では、人権、黒人差別問題で、3人の高校生が呼びかけ人になって人種差別反対のデモが行われ、300人が参加して声をあげました。

 首都圏のある地区では1年ぶりに民青同盟員が誕生しました。都知事選の宣伝でプラスターを見つめていた女性に話しかけたら「気になっていました。宇都宮さんのこと、共産党のこと。入るんだったら共産党か、社民党」と。話を聞いたら「大学で『ポスト資本主義』を学んでいた。コロナ危機をうけてよけいその問題意識が深まった」と話しました。綱領の未来社会論を語ると「加盟します」ときっぱり語りました。

 首都圏のある大学の学生が党員に「日本の戦争責任で、政党を調べたら日本共産党が真剣に考えていて注目していた。その流れで民青にたどりついた。民青に入るにはどうしたらいいですか」と相談してきました。話を進めると、「将来は政治家になりたい」といいます。「今の政治家は私腹を肥やすけれども、弱者に寄り添う影の存在が必要だ。私はそういう政治家になりたい。だから政治について語る仲間が欲しかった。今の資本主義は問題だと思う。友人のなかで資本主義を変えたいという人がいるが、言うだけだ。変えるんだったら、変えようとしている組織に入らないと変えられない」と語りました。

 関西地方のある県では、共産党と全くつながりがなかった人たちが、ツイッターなどで議論に参加し、「赤旗」電子版無料キャンペーンに申し込んできました。担当者は、コロナのもとでの正確な情報や、もっと政治の話を知りたいとか、鋭い視線を感じています。そのなかで、資本主義の限界について、「本当にその通りだ、自分の職場での体験とあわせてこのままの社会でいいのか」と強く共感していた青年が民青に加盟しました。

■開かれたのは、11都道府県青年・学生部長会議、20都道府県市民部長会議、20都道府県労働・職場分野担当者会議です。それぞれ、オンラインなど感染対策に注意を払って行われました。

「特別月間」成功へ

よりよい日本と世界 共産党と共に

 日本共産党はいま、全党をあげて「党員拡大を中心とする党勢拡大特別月間」にとりくんでいます(9月30日まで)。いま国民の中に広がる深い変化は、同時に日本共産党に対する関心、共感も生んでいます。全国の党組織はここに確信を持ち、「どうぞ、あなたも日本共産党へ」「新型コロナ危機を乗り越え、よりよい日本と世界を」と呼びかけて、党員と「赤旗」読者を増やしています。

 首都圏のある県では、29歳の女性労働者が、ホームページを見て「入党したい。党員の知り合いが一人もいないので、どのように手続きをしたらいいのか教えてほしい」と党県委員会にメール。3回にわけて綱領学習をし、そのうえで、6月に入党しました。「今の政治がひどすぎる。いろんな政党を応援しているけれど、歴史があって信頼できることと、国会の質問を見ているとやっぱり共産党だ」と。未来社会論は「本当にこういう社会が実現できたらいいなと感動しました」。


pageup