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2020年5月27日(水)

マクロスライド凍結を

参院委で倉林氏 低年金底上げ 今こそ

 日本共産党の倉林明子議員は26日の参院厚生労働委員会で、コロナ禍で雇用環境が悪化し高齢者への影響も甚大だとして、年金水準を自動削減する「マクロ経済スライド」の凍結を求め、“経済成長”“雇用環境改善”を前提とした年金制度改定法案も撤回するよう迫りました。

 倉林氏は、基礎年金について「一定の年金額を保障する所得再分配機能を将来にわたって維持することが重要」とする安倍晋三首相に対し、「今こそ低年金の底上げをするべきだ」と主張。年金積立金を活用し、年金水準を減らし続けるマクロ経済スライドを凍結するよう求めました。

 安倍首相は「凍結は考えていない。積立金を取り崩して現在の給付に充当することも責任ある対応ではない」と拒否しました。

 倉林氏は、「受け取れる年金が減り続ける要因に『増え続ける負担』がある」と指摘。首相肝煎りの「全世代型社会保障改革」で狙われている75歳以上の医療費窓口負担2割への引き上げや介護保険の負担増は「到底認められない」と批判しました。

 倉林氏は、政府が年金水準の指標とする「所得代替率」について、OECD(経済協力開発機構)のデータでは32%(2018年)なのに、年金財政検証では60・1%(同)となっていると指摘。財政検証の方は「代替率が高く出る計算式になっている」と述べ、「条件をそろえれば、世界的にも公的年金の水準が低いことは明らかだ」と強調しました。


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