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2020年5月14日(木)

米軍定期的に飛来

「移動制限」でも出入り自由 穀田氏追及

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(写真)質問する穀田恵二議員=13日、衆院外務委

 日本共産党の穀田恵二議員は13日の衆院外務委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、米国防総省が3月13日以降、海外での移動制限措置を取っている一方で、米軍チャーター機が在日米軍基地に定期的に飛来している実態を明らかにしました。

 穀田氏が示した米航空機動軍団(AMC)の資料などによると、3月13日から5月12日に、米本土やハワイ、グアムから三沢(青森県)、横田(東京都)、岩国(山口県)、嘉手納(沖縄県)各基地にチャーター機が86回飛来。日本政府が米国からの入国を拒否した4月3日以降に58回も飛来しています。さらに、今月末までに計14回の運航計画も示されています。これについて、外務省の鈴木量博北米局長は、「米軍が必要な運用上の活動をしていると承知している」と認めました。

 穀田氏は、こうした実態が許される背景として、日米地位協定第9条2項で米軍人・軍属・家族は入管法の適用が除外されていると指摘。茂木敏充外相は米軍関係者について、「上陸拒否措置の対象ではない」と認めました。穀田氏は「いくら『水際対策の強化』といっても、玄関を閉めて裏口を開けているようなものだ」と厳しく批判しました。

 さらに穀田氏は、米軍による基地内での検疫内容やPCR検査の実施状況を質問。防衛省の渡辺孝一政務官は、具体的な検疫方法や検査件数は「報告を受けてない」と認めたうえで、「所管省庁と米側が連携していると承知しており問題はない」と強弁しました。穀田氏は「政府は米軍の『運用』を優先して感染実態を公表せず、米軍関係者の入国を拒否しないばかりか、チャーター機などの入国を容認する。これでは国民の命と安全を守れない」と批判しました。

米国から在日米軍基地へのチャーター機の飛来状況(直行便)

横田43回(29回)

嘉手納24回(17回)

三沢10回(7回)

岩国9回(5回)

合計86回(58回)

※3月13日~5月12日。( )内は日本政府による入国拒否措置(4月3日)以降


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