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2020年5月5日(火)

緊急事態宣言延長 議運委で質疑

 衆参両院の議院運営委員会は4日、政府が新型コロナウイルス感染拡大に対する「緊急事態宣言」を31日まで延長するにあたって、西村康稔経済再生担当相による事前報告をうけ、各党議員が質疑しました。日本共産党からは塩川鉄也衆院議員と倉林明子参院議員が質問に立ちました。


2次補正予算直ちに

衆院 塩川氏、財政支援訴え

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(写真)質問する塩川鉄也議員=4日、衆院議運委

 塩川議員は、政府による「緊急事態宣言」延長をうけ長期・長丁場にわたることが予想される感染症対策の見通しについてただしました。

 塩川氏は、政府が感染症とのたたかいについて「長期戦」(安倍晋三首相、3月28日の記者会見)、「長丁場」(政府専門家会議の提言、1日)との見解を示したと指摘。「どのくらいの期間か」とただしました。

 西村康稔経済再生担当相は、ワクチンの完成と集団免疫を例に挙げ「1年なのか、2年なのか。かなり時間がかかるというのが専門家の共通認識だ」と答弁しました。

 塩川氏は「しっかりとした見通しを示せるかどうかというのが、国民の理解と協力を得る上でも極めて重要だ」と強調しました。

 その上で、長丁場に対応する医療提供体制の確保の整備目標と実施状況について質問。西村氏は、「空き病床なども活用し5万床を確保する」、軽症者の宿泊療養のために「4月30日時点で1万3000室を確保した」と答えるにとどまりました。

 塩川氏は、「暮らしと営業、医療機関への財政措置をしっかりと行う2次補正予算案の編成をただちに求めたい」と主張しました。

感染状況把握早急に

参院 倉林氏、検査拡充を要求

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(写真)質問する倉林明子議員=4日、参院議運委

 倉林議員は、「急がれるのは感染状況の正確な把握だ」と強調し、PCR検査拡充と抗体検査実施を求めました。

 倉林氏は、政府専門家会議の提言(1日)は「新規感染者数は減少傾向」とする一方で、同会議メンバーの西浦博・北海道大学教授が「現在確認されている感染者数は氷山の一角。実際は10倍以上かも」と説明していることを紹介。神戸市立病院の調査では感染後にできる抗体が検出された人が3・3%だったとして、「神戸市全体にあてはめると4万人超の感染者数だ。見えない感染者が増え続けていることが、高齢者施設や医療機関での感染拡大を広げているとみるべきだ」と指摘し、具体的に検査体制強化の見通しを示すように求めました。

 西村担当相は、PCR検査「1日2万件」の目標達成に向け「加速していきたい」と述べるだけで、具体的な達成時期は示しませんでした。

 倉林氏は、検査体制確立と医療機関への財政支援の抜本的強化を要求。「感染状況の把握なくして、適切な感染防止対策はとれない」と強調しました。


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