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2020年4月16日(木)

住民権利ないがしろ

スーパーシティ法案可決 共産党など反対

衆院委で清水氏

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(写真)質問する清水忠史議員=15日、衆院地方創生特委

 人工知能(AI)やビッグデータなど最先端の技術を用いた諸事業を特例的な規制緩和で導入する「スーパーシティ」の実現に向けた法案(国家戦略特区法改定案)が15日の衆院地方創生特別委員会で採決され、自民、公明、維新の賛成で可決されました。日本共産党と「立国社」会派は反対しました。

 日本共産党の清水忠史議員は討論で、法案には、住民の権利や個人情報の保護がないがしろにされる懸念があると指摘しました。

 法案には、事業計画の立案に伴う住民合意の方法が定められておらず、一部の住民の「合意」で強引に進められる懸念が残っています。また、国や自治体が保有する住民のデータが事業者に提供され、本人の自覚がないままに個人情報が利活用される危険があります。

 清水氏は、法案では国家戦略特区で問題視されている首相によるトップダウンも強化されると批判しました。

 内閣府や民間事業者が計画立案の段階から区域会議に参加。首相が各省に同時一体的に規制緩和の検討を要請する仕組みを導入しています。清水氏は、加計問題のように政権に近い特定の事業者を優遇する「総理案件」の規制緩和が強化されかねないと指摘しました。

 また、首相の認定を受ければ一括して各種規制緩和の許可があったとみなされる「地域限定型サンドボックス制度」の創設は安全性を監督する所管省庁の規制の仕組みを形骸化させると指摘。住民合意を丁寧に積み上げるべきだと述べました。


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