2004年1月12日(月)「しんぶん赤旗」
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米海兵隊普天間代替新基地建設の作業ヤードとして、約三十一ヘクタールの埋め立て案が浮上している沖縄県名護市の大浦湾西海域で十一日、ユビエダハマサンゴの群生や多くの魚たちが回遊するなど、同海域に貴重な自然が豊富に残されていることが、環境団体や市民団体の調査で確認されました。
同湾内では、天然記念物のジュゴンも撮影されており、沖縄の豊かな自然環境を破壊する政府の新基地建設計画に非難の声がますます高まりそうです。
同海域を調査したジュゴン保護基金の東恩納琢磨事務局長や名護市平和委員会の大西照雄代表、地元住民らによると、赤土が溜まりやすい内湾部でサンゴが群生しているのは珍しいといいます。また、この海域でサンゴの群生があることは地元住民の間でも知られておらず、「こんなに身近な海にサンゴが群生していることにビックリした。この海の重要性を一刻も早く多くの人たちに伝えなければいけない」と話しています。
政府は昨年十二月の代替施設建設協議会で、名護市辺野古沖への新基地建設に使用する資材置き場や作業場所として、同湾西海岸域約三十一ヘクタールの埋め立てを提案。自然破壊の新たな埋め立て計画に、県民の怒りの声が広がっています。