2004年1月12日(月)「しんぶん赤旗」
高校生たちの声が会場いっぱいに響きました――。十一日、二日目を迎えた長野県での教育研究全国集会(全日本教職員組合などでつくる同集会実行委員会主催)でのひとこまです。この日は二特設分科会をふくむ二十九分科会で討論を開始。「今だから語り合おう! 子ども、若者から見た学校・社会」の特設分科会では、高校生たちが平和学習、地域・学校づくりについての十一本の報告を持ちより、交流しました。
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「自分たちの夢が本当に実現できたうれしさを感じた」。長野県の上田西高校の生徒会代表たちは、地域の人たちとともに駅の通路とイベントのできる駅前広場を実現させたことを報告しました。きっかけは、「通学路途中の踏切は遮断機もなく道幅が狭く危険」などの生徒たちの声でした。実態調査、アンケート、自治会への協力申し入れ、市への要望を重ね、自分たちで設計図をつくり、提案しました。
長野・辰野高校の生徒会の代表はアルバイトの自由化や授業の改善にとりくんだことを報告。その力になったのは生徒、父母、教職員でつくる三者協議会でした。そして「地域の主人公になっていくのは私たち若者」と市町村合併の問題にもとりくんできたことを語りました。
「三者懇談会でスニーカー禁止の校則を変えた」(岐阜・清翔高校)、「授業中の携帯電話の使用について三者協議会で話し合った」(長野・軽井沢高校)「高校生のピースゼミを結成した」(青森県)など五十人近い高校生たちが次々発言し、そのあと三つの分科会にわかれ交流しました。
「高校生は多くの不満を持ち、自分に誇りを持てないでいるけど、こうして高校生が集まる場がもててよかった」と分科会の実行委員長を務めた長野・辰野高校二年生の飯島隼人さん。神奈川・旭丘高校の生徒会役員は「自分の高校でももっと生徒と先生の話し合いをやっていったらいいと思った」とのべました。