日本共産党

2004年1月8日(木)「しんぶん赤旗」

口利き 藤井公明都議

この業者をよろしく

公明控室から電話 都幹部かけつける

依頼会社元幹部が証言


 「宜しくお願いいたします」と一筆書いて「これを持っていきなさい」――。一面所報、公明党常任顧問の藤井富雄東京都議による口利きの一端が大手補償コンサルタント会社、中央建鉄の元役員の証言で明るみにでました。議員の力で、親密な企業の営業活動を助け、長男が顧問料を受けるという構図です。元役員の証言は…。


 当時の社長は「うちの会社はバッジ(政治家)のおかげで大きくなった」といってはばからないような人だった。

 本社が東京都新宿区内にあったこともあり、地元選出の藤井都議にはかなり以前からお世話になっていた。私が直接、藤井先生にお世話になったのは一九九七年から九九年のころだった。

 会社は、公共工事を元請けでとったゼネコンから補償コンサルタント業務を受注することが主だった。そのため藤井氏にはゼネコン幹部や発注者の東京都庁の役人などを紹介してもらった。

 お願いするときは、都議会の公明党控室に行って、藤井氏の政治団体「新友会」の事務長に頼んだり、直接、藤井氏に頼んでいた。

 藤井氏は、私たちが「○○の仕事に入りたいのですが」というと、その場でその工事の元請けゼネコン幹部に電話を入れてくれた。その担当者がいないときにはみずから名刺に「宜しくお願いいたします」と一筆書いて「これを持っていきなさい」といわれたこともあった。ゼネコン担当者のところで「藤井先生とはどういう関係か」と聞かれたこともあるが、相当、仕事につながった。

 ゼネコンの下請けに入るために、発注官庁である都庁にも営業をかけた。ゼネコンにいくとき「都庁の○○局の方でもご理解を得ております」というと、発注官庁のお墨付きを得ているということでゼネコンも断りにくくなる。

 藤井氏には東京都の幹部クラスもよく紹介してもらった。その場で直接、電話をして「ちょっと悪いけどきてくれるか」といい、控室に呼ぶと、役人は飛んできた。藤井氏が「いつもお世話になっている私の後援者でね。実はお宅の仕事のことでいろいろご指導いただきたいといっているんで、よろしく頼む」というと、役人は「分かりました。後ほど、○○階の○○の部屋の方においでください」と平身低頭だった。役人は非常に重く受け止めていたという印象がある。

 藤井氏の長男は、藤井氏秘書の名刺を持っていた。会社はかなり以前から、長男に「顧問料」を出していた。長男は運送会社の社長をしていたが、その会社との取引などは知らない。顧問料は藤井氏にお世話になっているお礼だと思っていた。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp