2004年1月6日(火)「しんぶん赤旗」
住友電工男女差別訴訟をたたかい、和解した原告の住友電気工業社員、西村かつみさん(55)と白藤栄子さん(53)は五日、弁護団とともに喜びを語りました。
西村さんは「一審の不当性というのが、今回の和解でほぼ覆されたと感じました。本来は(勝利)判決を取りたかったんですけれども、それに匹敵する和解の内容で、うれしく思っています」といいます。
「私が昇格できたということは将来につながっていくことで意味があることと思っています。しかも、私以外にも(原告ではない)四人の女性が昇格したことは何よりもうれしい。私たちは裁判で、女性の地位向上、平等を訴えてきただけにうれしさもひとしおです」と話しました。
白藤さんは「一審のひどい判決を払拭でき、非常にうれしい。私たちが裁判を起こしたのは九五年ですが、それから比べると職場の状況というのは、激変しており、社員は非常に減ってきています。また、私たちは昇格しましたが、同期で入っている女性でもそういう処遇になかなかなっていない人もいます。まだまだこれから、いろんな意味で女性差別がなくなるまで運動していきたい」とこれからの抱負を語ります。
訴訟で請求していなかった昇格が認められたのは異例と指摘した弁護団の宮地光子弁護士は「一審判決の誤りを裁判所が明快に否定されたことと、勝訴判決ではえられなかったことを勝ち取ることができた。この成果は、他の訴訟にも波及するでしょうし、実際職場の中でこれを生かすことができる」と和解の意義を語りました。